深夜図書

不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

11人いる!/萩尾望都~フロル可愛すぎ問題~

 

ある日職場でyoursong/エルトン・ジョンが流れてきた。

エルトン・ジョン ユア・ソング PSD-2010 [DVD]

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 ここで私は「イグアナの娘」好きだったな・・・あれどうなったんだっけ?

と思い検索したのだった。

そして出てきたのが原作者である萩尾望都さん。

しかもイグアナの娘、マンガだった・・・!衝撃

そして評価がすっごい・・・!これは、この人の作品は読むしかない!

思い立ったら即行動の私・・・早速読んで、見事にハマりました~!!!

 

おもしろい・・・面白すぎる。

萩尾さんの作品ってキャラクターが本当に魅力的です。

キャラクターが立つってこうゆう事なんだ・・・っていうのがバーンと伝わってきました。私の中の不動のキャラクター「うずまきナルト」と並ぶぜ・・・と思ったのが「フロル」!!!両性体であるフロル。男でも女でもないフロル。かわいいよフロル。

 

 

≪内容≫

宇宙大学受験会場、最終テストは外部との接触を絶たれた宇宙船白号で53日間生きのびること。1チームは10人。だが、宇宙船には11人いた! さまざまな星系からそれぞれの文化を背負ってやってきた受験生をあいつぐトラブルが襲う。疑心暗鬼のなかでの反目と友情。11人は果たして合格できるのか? 萩尾望都のSF代表作。

 

何が面白いってそれぞれの星で文化が全く違うこと。

Aの国では一夫多妻制。Bの国では一夫一婦制とか。歴史も伝統も違う11人が協力し合う。しかも疑心暗鬼の中で。

疑心暗鬼設定だと、王様ゲームとかバトルロワイヤルとか狂気に走るのが最近の流行りのような気がするんですけど本書はとても爽やか。

短いページの中でこんなにもキャラクターを生かせるのが本当にスゴイと思いました。マンガとか小説とか書いたことないのでわかりませんが、言葉の一つ一つが伏線かつ魅力に繋がってるんです。無駄がないというか・・・すごく濃厚なチーズケーキって感じです。

 

フロル

フロルの国では一夫多妻制で長子しか男になれず、他は女になり嫁ぐことになっています。

試験に合格すれば男になっていいという約束で末っ子のフロルはやってきます。

どーしても嫁ぐのが嫌なフロルは命の危機とあっても「死ぬ方がマシだ!」と言ってきかない。けれど、フロルの命を救うため緊急ボタンを押す事に。飛び出していったフロルと追いかけたタダの会話。

フロル「・・・となりの領主十八も年上だぜ・・・いいものか!」

タダ「そんな領主ふっちまいなよ。ぼくの星へ来りゃいい。一夫一妻制だ。ぼくと結婚しなよ」

フロル「だってオレが変化して女になるのずっと先だぜ」

タダ「だから待つよ」

フロル「美人になるかどうかわからないぜ?」

タダ「きっと美人になるよ」

そして見守るみんな・・・笑

仲良いんですよね~みんな。というのもフロルが言いたい放題言うので、それにつられてみんな本音で喋ってたからなんですよね。

愛すべきフロル。女扱いが嫌で、助け舟にいちゃもんつけちゃうフロル。それでも心配で助けちゃうみんな。そしてそれがまた気にくわないフロルであった・・・笑

結局タダ達の宇宙船は一番長く滞在していたのでトップで全員合格に!

そのためフロルは男になれる!!

病室で合格の知らせを喜ぶフロル・・・。「すこし・・・残念だけど」と微笑むタダに

「オレさおまえがそういうなら女になってもいいや」と返すフロル。

かわいすぎかよー!!!!!!!しかもちゃんと目を見て言ってるんです。「あ・・あんたがそういうなら女になってもいいんだからねっ」みたいなあまのじゃくではなくて、そこに強い意志を感じさせる目で言うんです。

マンガでも目力って確かにあるんですね。特別大きなコマ割でもなく、目も協調してないのにすごく説得力がある。

これは今までの流れがあっての目力なんでしょうか?

さて!続編~東の地平西の永遠~とスペースストリートも含めた、フロルTHEベスト3を発表したいと思います。

 

第三位!!!

 

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続編から。最終試験の友である王様の国が戦争に。その戦争を止めてほしいと遺言を残し自殺したフォース。自国の平和のため、友の遺言のため降り立った王を殺そうとするチュチュ姫はフォースの妹。自殺したという事実を言えないでいるタダと王様を尻目にフロルが真実を突きつけます。

 

黙ってしまう二人もまた優しさゆえにですが、真実はどんなに残酷であってもそれは聞かされた本人が選ぶもの。真実を隠すという事は選択肢さえ与えないという事です。

フロルは確かに感情的ですが、熱を持った言葉や態度は相手の心に火を灯します。結果的に姫の誤解を解くきっかけになったフロル。一家に一人フロルはいらんかね。

 

 

第二位!!

これも続編から。王様を戦況の地である国へ返す時。フロルを危険な目に遭わせたくないタダ。そして男前な引き止め方をするフロル。

 

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怒って、喚いて、泣いて、ぶっ叩いて、縋って、笑って・・・

もうどんだけ魅力的なんだよ!!!この2pでどんだけ色んな顔すんだよ!!!

こんなんもうかわいいわ。困っちゃって「あーあ」とか言ってるフロルにあまーいタダもかわいいかよ!!!もうこのカップルずっと見ていたい。

 

第一位!

 

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盛大にネタばれしてますが、やっぱここですね!「女になってもいい」の所も好きなんですけど、この1pに込められたタダとフロルの魅力も仲間の見守り加減も大好きなんです。少女マンガみたいに髪がなびいたり、華があったり、トーンがキラキラしたりしてないのにすっごくドキドキして「ひゃわ~///」となってしまうシーン。

タダの下心なしにフロルを思いやる感じにフロルはドキドキ。「熱があるかも・・・」なんて言って余っ掛っちゃたりして・・・。

ここまでで二人がメインなのは書かれてるけど恋愛描写ってほぼないんですよ。

だからこそ、タダが性別ではなく人としてフロルに魅力を感じていること。それから「俺がお前をもらってやるよ!」とか「結婚しよう!」みたいな言い方ではなく「ぼくと結婚しなよ」という何とも包容力のある言い方。なんだろう、この言い方すごく好きなんです。特別感のない日常の何気ない一言みたいなこの感じ。

何でもない一言に聞こえるからこそ、未来を見れるのかもしれません。

 

そんなわけでフロルの魅力分かって頂けましたでしょうか?

この後のスペースストリートでも怖い夢を見たフロルがタダを探し回る・・・というストーリーもほんっとーに可愛くって、私が男だったらフロルみたいな子に出会ったら最後。惚れちゃって振り回されちゃうだろうなぁ~と思うのでした。

 

11人いる! (小学館文庫)

11人いる! (小学館文庫)

 

 私の大好きなハロプロが舞台化。。。ハルちゃん大活躍!!