深夜図書

不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

誰にでもできる恋愛/村上龍~恋愛が出来るのは自立している人だけ~

≪内容≫

女性はこれからどうすればいいのか?すべての女性に共通した答えはない。あなたの訓練の度合いと、あなたの容姿で、回答はまったく違うものになる。崩壊同然の旧い社会システムに頼らない生き方の先に、充実した人生を過し、楽しい恋愛を経験するあなたがいる。素敵な未来を迎えるあなたのための28章。村上龍の驚きの恋愛論。

 

「誰にでも出来る恋愛」というタイトルなのに、冒頭から「結論から言うと、誰にでも出来る恋愛などというものはありません。」と吐き捨てられています。

これはタイトル詐欺ではないんですかw

 

でも面白いので良し。

本当に面白い。

恋愛指南書として読むのには適してませんが、時代の変化とともに恋愛の常識ややり方も変わってきたとか、いじめがどうとか、橋本龍太郎がどうとか、色んな話が聞けるので、そういうの好きな人は是非読んでみてください。

 

橋本龍太郎が先進国首脳会議に出て踊りを踊っているのをテレビでみた村上さんの感想。

問題は我らの橋本龍太郎だ。

橋本は恐らく「愛こそはすべて」を知らなかったのだろうと思う。

知らないのだから口ずさむことはもちろんできない。

だったら、大人しく黙って楽しそうに見ていればよかったのだ。

橋本龍太郎はにこにこ笑いながら踊っていた。

両手は盆踊のような動きで、からだも日舞のようにくねっていた。

おぞましい、悪夢のような動きだった。 

 ここまで言う?笑

 

恋愛はしなくても死なない

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(前略)

面白い、と思える仕事を持つこと。すると、どうなるか?

寂しさから、とりあえずは自由になれる。

寂しいから、どうしようもない男に関わることになるのだとわたしは思う。寂しさから自由になれるのは面白い仕事を持った人だけです。

趣味ではなく、仕事。

それがない人は、現代では、生きるのが難しい。

というか、まずダメです。

 

私の親はよく結婚を急かしてくるのだが、理由は「あんたが病に倒れた時誰が面倒みるの」とか「老後に一人で生きていけるのか」とか親としていくつになっても子供を心配

する気持ち故の言葉だとは思うけど、来るかもわからない大病に備えての恋愛や老後まで生きているかもわからないのに漠然とした未来への安心の為の恋愛というのは何だかキモチワルイ。

 

と言うと「じゃあ一人で何でも出来るようにお金を貯めなさい」と言う。

本当にその通りだと思う。

そして、その先に恋愛があるのだと思う。

 

ニュースなどで今の日本の若者は恋愛をしない「恋愛離れ」とか言われてますが、ていうか「若者離れ」ってこんなにあった。

matome.naver.jp

これってどの時代と比べているのだろう?と思う。

日本がバブルの時と比べられても困る。

バブルを経験してる人や間近で見てきた人と、バブルが崩壊して「節約」に励むお母さんの背中を見て暮らしてきた人とでは価値観が違うのだから、今の若者は若者なりに今必要なものを選んでいるのだ。

 

その中で「恋愛」はしなくても死なないし、自分一人の生活費を男女ともに各々が稼げるようになったから、選択の幅が広がった様に思う。

 

果たして本当に結婚がいいものなのか?

子供を産む、家族を持つことがそれほど重要なのか?

そういう疑問を持てるような時代になったということだ。

 

恋愛も結婚もしなくても死なないし。

寂しさを感じる暇がない人がたくさんいるのではないかと思う。

 

答えは自分にしか出せない

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恋愛は希望になりうる。すばらしい恋愛は生きる希望を与えてくれる。そして、恋愛がなくても生きられる人にしか恋愛ができない。

 じゃあどうすればいいんですか?というヒステリックな質問が聞こえてきそうだ。わたしにはわからない。それはあなたが考えるべきことだ。

自分以外の、集団や学校や会社や国家に希望を託す幸福な時代は終わったのだ。 

 

恋愛に限らず「じゃあどうすればいいの?」という返しをしてくる人がいる。

「なぜそこまで面倒みなきゃいけないの?」と思う。

 

「私の問題はみんなの問題」という乱暴かつ無意識で無遠慮なことを言う人に遭遇する時がある。

自分で考えるという頭がないから無意識で無遠慮なのは当たり前なのかもしれないけど。

 

他人に答えを委ねる人がいるけど、そういう人はたいてい人のせいにして生きている。

 

うちの姉がもっともたる参考人だが、自分の意にそぐわない結果になった時は「だってお母さんがこうしろって言ったんじゃない」「私はお母さんの言う通りにしただけ」と文句を言う。

決断が必要な時「どう思う?」「どうすればいいと思う?」と聞いて「私はこれがいいいと思うよ」という返答に責任も擦り付けるのだ。

 

そんな姉でも結婚しているのだから、未婚の私に言われたくないという意見もあると思うが、結婚してればエライというわけではないと思う。

結婚が希望の人もいれば、経験が希望の人もいるわけだ。

 

自分にとって希望になりうるモノがなんなのか。

答えは自分にしか出せないし、誰かの答えに便乗しても意味がない。

 

恋愛と経済

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経済は人間の精神にものすごい影響を与えるのです。

あなたの彼氏や夫が失業したとする。これまでのような付き合い方は出来ない。デートの費用がなくなるというだけではなくて、日本的なシステムの中で生きてきた男は、失業するとプライドまで失う。

だからリストラに遭った中高年の鬱病や自殺が増えているのだ。

プライドのない男は恋愛ができない。

そういう男はただ女に甘えるだけで、お互いの精神的な充実など絶対に望めないのだ。 

 

私は自分がどんな恋愛をしたいのか。

恋人とどういう関係になりたいのか。

 

友だちのようなカップル。亭主関白の夫に尽くす妻のような恋人。お互いにお互いしかいない!みたいな燃え上がる恋愛。

 

恋愛体質ではない自分がなぜ恋愛をしたいのか。

寂しくも感じていないし、友達もいる、家族もいる、それで楽しみも十分ある。

 

なのになぜ恋人が欲しいんだろう?

ずっと考えてきて最近しっくりくる答えが見つかりました。

 

「恋人=戦友」

 

というのが今の私の答えです。

どちらかに甘えるとかどちらかが支えるとかじゃなくて、自分の背中を預けられる相手・・・みたいな笑

 

生きてきた中で「人は一人じゃ生きられない」というのはもう分かりきっています。

その中で男女にはそれぞれ違う能力があることも分かっていて

女性は男性と同じだけの体力はないし、力もない。

男性は女性の様に子供を宿すことは出来ないし、細やかな気遣いは苦手です。

 

だからこそ補い合い、助けあえると思うし、何より私が女性には性的に反応出来ないので恋愛は男性に求めるしかないんですよね。

 

一人でいても楽しいんですが、二人になって生きてく上での色んな作戦や息抜き考えるのも楽しそうじゃないですか。

だから、同じ感覚で同じ価値観で似たような物の考え方出来る人と恋愛したいなぁと思います。

 

本書は女性に向けて書かれているので、男性へのダメ出しが多いのですが

女性だって危ない人いっぱいいます。

 

特に尽くしちゃうという女性は危ないなーと思います。

「私尽くしちゃうんだよね」という女性は一見女性的で優しく家庭的に思うかもしれませんが「こんなにやってる私」「彼の為に頑張る私」という「頑張っている私」が好きなのであって、相手の事を好きではないからです。

けれど、自分では気付いていないので「こんなに頑張ったのに・・・ヒドイ!」となるのです。

 

あと、こういう女性は同性に対しても「私がやってあげるね」「皆の為にこうしよう」という発言をしてきます。

人は自分の事は自分で出来るし、出来ないことは自ら選んだ人に相談なりするものだし、しています。

 

それなのに「やってあげる」というのは思い上がりもいいとこで。

本人的には世話を焼いてあげている「しょうがないなぁ」という考えかもしれませんが、勝手に世話を焼かれる方は迷惑です。

 

無意識に上から目線になっていることを自覚していないんですね。

相手に対して「出来ない」を前提にしている。

自分の「出来る」基準を押し付けている。

 

 

みんな結局一人なんだから、「あなたは忙しくてできないでしょう?私がやってあげるね」なんていうのは生活力を奪うとさえ思っています。

 

もうこの時代男女関係ないです。

女性の方が収入がある場合もあるでしょう?

ケースバイケースですが、生活力はそれぞれ持っていないと相手が居なくなった時どうするんですか?

 

 

タイトルを見て「そんなことあるの?」と思い手に取りましたが、内容は経済、家族問題、いじめ問題、政治問題・・・と様々な内容が盛り込まれています。

 結局は「自分がどうしたいのかを自分で知る」というのが大切だよなぁと思いました。

 

もし、あなたが恋愛で悩んでいるのなら、ありふれた「こうしたらモテる!」とかじゃなく、日常がどんな風に恋愛に絡んでいるのか。そんな視点から考えてみたら答えが出るかもしれません。

誰にでもできる恋愛 (幻冬舎文庫)

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