深夜図書

毎日23:30更新の書評ブログです。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

妖怪アパートの幽雅な日常⑦⑧/香月日輪~生活に必要なことだけじゃ、人間は成り立たない~

 

≪内容≫

⑦旅立ちの季節、夕士の決断。学年末、条東商は3年生追い出し会の準備で盛り上がり、妖怪アパートでも秋音の送別会が開かれる。そんなある日、千晶先生の教え子の事件や、まり子さんの哀しい過去を知った夕士は、考える力をつける=学ぶことの重要性に気づいていく。

⑧高校入学を機に、一人暮らしを始めた夕士。その大正ロマン建築のアパートは、大家さんが黒坊主、食事係の賄いさんが手首だけの幽霊、同居人たちは気のいい妖怪たちがとっさり、地下に洞窟温泉が湧き、ことあるごとに宴会が繰り広げられる、という場所だった!夕士は同居人たちから、自分で考えること、固定観念を見直すこと、人と人(?)が生身で関わりあう大切さを学び実感していく―。

 

 

大きな巻ですね。

夕士がかたくなに進もうとしていた就職の道から、進学したいと思えるようになったこと。

大きな人生の節目を夕士は迎えます。

 

そして、妖怪保育園で働くまり子さんの思いを知ることとなる夕士。

色んな思いが集まるアパートで夕士はまたひとつ成長していく。

 

 

勉強する意味

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「勉強って、なんのためにすると思う?

分数とか小数点とか台形の面積とか、そんなのできなくても生きていけるじゃんって思ったことない?」

(中略)

学校の勉強で得られる知識はたかが知れている。一般常識というやつも曖昧で胡散臭い。誰でも知っているかと思えば、世間の人々は案外知らなかったりする。

だから、問題はそこじゃないんだ。

問題は、いろんなことを勉強することによって、脳みそを鍛えることなんだ。

「一つのことは、一つだけじゃないって考えられる頭を作ること。目の前に見えることが、最初はどうだったのかとか、最後はどうなるかとか、そういう考えができるようになること。これが大切なの」

自分で答えを導き出すまであきらめない力をつけること。

必ず答えはあることに気付くための時間。

 

勉強は嫌いだった。

だけど、大人になって大好きになった。

それは、物事を色んな角度から見ることができるようになったからだと思う。

 

一生勉強は続くんだろうと思う。

日常には学校のテストには出ない色んな問題が出てくる。

目を背けちゃえば済む問題も、他人に押し付けちゃえばみえなくなっちゃう問題もあると思う。

 

だけど、分からないままではいたくなくて。

ちゃんと理解して会話をしたいし、生きていきたいから一生勉強だなぁと思う。

 

仕事で他の部署に連絡をする役を担ってます。

他部署への連絡の文言に間違いがないか、この敬語は正しい敬語だろうか?

そこまで気を使わなくていいと言われそうな気もする。

だけど、どうせやるなら正しい敬語を身につけたい。

 

敬語の本も近々読む予定です。

 

贅沢な時間

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 忙しさに追われる日々の中での思いがけずの丸一日オフが出来た。

夕士は久しぶりに大好きだった読書をすることに。

なんか久しぶりに、贅沢な気分というか・・・。豊かな気分っス。頭ン中がキラキラ光るものでいっぱいで、整理しきれないからもういっちょ部屋を作るかーってそんな感じっス。

そして今度は長谷とバイクに乗ってツリークライミングをするべく春の山へ。

キラキラしたもので、心がいっぱいに満たされてゆく。面白い本を読んだように。目に見えない、さわることもできない、はっきりと正体がわからないものだけど、すごく大切なもので、俺の身体中が満たされていった。

すごく大切な時間ですね。

私は実家の縁側で昼寝するのが大好きです。

寒くなると自然に起きて部屋に入る。

 

自然と触れ合うって豊かな時間なんですよね。

何にもしないで、ただそこにある自然を味わう。

 

生き急ぐ生活の中で夕士は自然に大学に行きたいと思うようになります。

就職すれば、大人の世界と現実は勉強できる・・・・ってか、もう実践か。その前に、もうちょっといろんな世界を見てみたいと思ったんだ。金にならないようなことをしたいなぁと思ったんだ。時間を忘れて本を読みたい。旅行もしてみたい。あちこちのいろんな人に会ってみたい。・・・勉強をしたい・・・。何か、脳みそが刺激されるような分野の勉強がしたいって思ったんだよ

なんか、大学生の本質って感じだなぁ~と思いました。

金にならないようなことをしたいっていうのがいいなぁと思います。

 

読書やツリークライミングで感じたキラキラはお金にならないようなことで得たもの。

そういうキラキラ・・・いわゆる五感かな?を磨きたいというのはとてもいいなぁと思います。

 

放っておく優しさ

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 前回に続き、ここでも青木と千晶が出て来ます。

千晶は、誰がどう見ても青木と正反対のタイプ。その優しさも献身も経験も、何もかも見事なまでに「真逆」だ。青木が「かまう優しさ」なら、千晶は「放っておく優しさ」だな。だが、「放っておく」=「冷たい」と解釈する連中がいる。ましてその隣に「どこまでもかまってくれる」人物がいれば、こっちのほうが優れていると感じるのは仕方ないことだと思う。

本人が「かまってもらいたい」「どこまでも受け入れてもらいたい」と思っているならなおさらだ。

 「放っておく」というのは信じているから出来ること。

もしくは信じようと思うから出来ること。

 

人から信じてもらうより、自分がまず信じようという方が難しい。

だから人は信用されると相手を信用する。

自分に出来ないことをまず相手がしたから。

 

私も千晶が先生だったら大好きだろうなぁ。

いや、上司でも大好きだろうなぁ。

 

信じようと思っても中々難しい。

それが分かるだけで今は良しとしよう。

 

 

 

今回の話の中で自分的に好きだった言葉↓

⑧巻の詩人の言葉

心は常に外に向かって開いてなきゃならない。

こうして広大な世界にあるいろんなものを自分の中へ取りこんで、自分を活性化させることが大事なんだよ 

心は常に外に向かって開いてなきゃならない。

 

肝に銘じようと思った。

心は常に外へ。

 

妖怪アパートの幽雅な日常(7) (YA! ENTERTAINMENT)

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妖怪アパートの幽雅な日常(8) (YA! ENTERTAINMENT)

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