深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

桜庭一樹読書日記/桜庭一樹~読みたい本が見つからないときはこれを読むといいです~

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≪内容≫

作家・桜庭一樹は稀代の読書魔である。ほんとうに毎日本を読むのである。日々、読書にまつわるすごいことを発見し、傑作の前を歌って通りすぎ、新宿と鳥取を行き来しながら小説の執筆にいそしむのだ。縦横無尽に読んで過ごした、疾風怒涛の一年間。

 

物語を読むのに疲れたので最近エッセイ的なものばかり読んでいました。

サラーっと読めそうなもの・・・と選んだのですが、全然サラっと読めなかった!!笑

そして読みたい本増えまくりました。

 

あれですね、読みたい本ないなーと思ったらこの本を読むといいです。

本のガイドブックみたいな感じ?です。

 

えげつない付箋の数になりました。

 

注目の新書ばかり読むのは怖い

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新たに注目の本ばかり追いかけると、まるで流行りのJ-POPを消費するような若者のような心持ちで読んでしまう気がして、手が止まる。

 

こういうことを繰り返したら、作家も読者も聞きわけがよく似通った、のっぺりした顔になってしまうんじゃないか。

駄目だッ。散らばれッ!もっと孤独になれッ!頑固で狭心で偏屈な横顔を保て!

(中略)

読もうと思っていたマニアックな本が、なぜかすでに話題になってたら、のばした手を光の速度でひっこめろ!

それぐらいの偏屈さは、最低限、保たなくては・・・。

みんな、足並みなんか、そろえちゃ、だーめーだー・・・。

古い本を!

古い本を!むかしの小説を!

読まないと死ぬゾ。 

 

私が桜庭さんを好きなところが

散らばれッ!もっと孤独になれッ!

みんな、足並みなんか、そろえちゃ、だーめーだー・・・。

ってところです。

桜庭さんはインタビューでも作家になるために必要なことに「たくさん書くこと。たくさん読むこと。群れないこと。」を挙げています。

 

私の好きな特別好きな作家は桜庭一樹と村上春樹なのですが、二人に共通するのが、群れない、個人主義、一人っ子というところです。

 

しかも二人とも愛されて育ったんだなぁと思える話があるので、とても自由な感じがするんですよね。

この二人の作品は。

自由であり孤独・・・みたいな?

なんというか、誰に評価されずとも書く!みたいな感じというか・・・なんだろう、上手く言えませんが独特な自由と孤独を感じます。

いい意味で自分の世界に閉じこもっている感じですかね。

 

生きている世界って何でも「流行り」が絶対にあるので、生産者側はその波に乗るのが大事だと思うのですが、消費者側にとっては考える必要がないものですよね。

 

なんか流行ってるし、って楽なので、なぜそれを読みたいのか?なぜそれに惹かれたのか?本当に自分が読みたいのはそれなのか?ってことを考えなくて済みますし、インスピレーションでもありませんし、悪く言うと上手く誘導されて買ったみたいなものとも言えるなぁと思います。

 

だってやっぱり新書って読みたくなるように置いてある。

これが古本屋だと同じ内容なのにどうも魅力を感じない。

 

桜庭さんも新書読んでるんですけど、やっぱ新書だけ読むのじゃダメなんだなぁ~と思った一文でした。

 

散らばれッ!もっと孤独になれッ!

イイ!

 

new←new←new←

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うわー!

人は、古い本がなくては生きられない。

新しいものだけでは息ができない。

古い本と古い映画、そして相変わらずの自分、がいなくては保てない、頑固で不安定なものが心のどこかにあるような気がする。

 

なんかこの文不思議だなーって思って心に残っていました。

だって、世の中は常に新しいもので溢れてて、new←new←new←の連続だし、new←についていけないと一気に落ちこぼれてしまう。

 

だから世の中全体が古いものに目を向ける余裕もなくて常にnew←とか未来の自分に向かってひた走ってる気がする。

 

人と人とのコミュニケーションで一番使われるのはnew←であって、流行りのスイーツ、流行りのアトラクション、流行りの映画、音楽、イベント・・・だから、一人だけ温故知新精神で生きていても、現代人とは分かり合えないという孤独、空しさ、やるせなさの方が大きい。

 

だけど、人間は新しいものだけでは息ができないのが本質なんですよね。

今を生きる!ってことは、今に至るまでの歴史があるから生きられるわけで。

だから、今だけを生きるってことはできないんですよね~。

 

桜庭さんはサラっと書いてますが、すっごい深いなぁ~って思いました。

 

そして頑固で不安定なもの、というのもそう。

頑固なくせに安定していないっていう、とんでもなく厄介なものが確かにあるな。

言葉にまとめられそうにもない、自分でも掴み切れず操縦出来ないもの。

近いのは快・不快の感情かなぁ。

 

これがね、厄介なのですが、自分の快・不快こそ一番信頼出来るものだと思っています。

自分にも他人も支配出来ない、絶対的快感と不快感。

これ故に、上手くいかなかったりするんですけどね。

これがあるから私として生きていける・・・と思う。

 

カレーと紅茶とコーヒー

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桜庭さんめっちゃカレー食べてる!!!

朝はコーヒー、そして熱い紅茶を入れて本を読んでいらっしゃる・・・!

 

私食べ物が大好きなんですよ。

だから村上春樹を好きなのかな・・・とか思ったりもするのですが。笑

 

皆さん読書するときって何飲んでますか?

コーヒー?紅茶?緑茶?炭酸?ジュース??

むしろ何も飲まない?

 

何食べてますか?

ご飯?ポテチ?クッキー?ケーキ?

何も食べない??

 

私はミルクティー×クッキーを嗜みながら家で無音で読むことが多いです。

ホラーとかグロイ系のときは無飲食ですが、洋書とか頭を使う本は糖分なしだとキツイです。

同じ姿勢だと身体が凝るので、青竹ふみふみしながらとか寝っ転がったり、壁に寄り掛かったり、イスに座ったり、じっとしないように気を付けながら読んでいます。

 

友人からは呼吸が浅くなるから呼吸を意識して本を読むといいというアドバイスを頂きました。

 

読書が習慣になって1年弱くらいですが、やっと読書に必要な体力が少しだけついてきたかな~?と思います。

最初は読み飛ばしたり、寝落ちしたり、何日もかかったり、頭痛で読めなくなる・・・とかが割と結構あったので、割と読みやすい児童書とか、サスペンスとかミステリーとか、自分が好きそうなものばかり読んでいました。

 

特に洋書が苦手(ほぼ嫌い)だったのですが、それも克服できそうです。

本書に出てくる、桜庭さんが読んでいる本はほとんど洋書です。しかも古書。

これを読むには相当覚悟いるわーと思うのですが、もしかしたら読めるようになっているかも?という期待を含め読んでみたいと思います。

 

神保町行ってみたいなぁ。

そんでカレーとりんごを食べたいな。