深夜図書

毎日23:30更新の書評ブログです。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

ロミオとジュリエット/シェイクスピア~私の敵はあなたの名前だけ~

≪内容≫

モンタギュー家の一人息子ロミオは、キャピュレット家の舞踏会に仮面をつけて忍びこんだが、この家の一人娘ジュリエットと一目で激しい恋に落ちてしまった。仇敵同士の両家に生れた二人が宿命的な出会いをし、月光の下で永遠の愛を誓い合ったのもつかのま、かなしい破局をむかえる話はあまりにも有名であり、現代でもなお広く翻訳翻案が行われている。文庫化されなかった福田恆存訳による、世界恋愛悲劇の代表的傑作の登場。

 

 

内容も有名な「どうしてあなたはロミオなの?」も知っているのですが、原作読んだことはないよなぁと思って読んでみました。

なぜ原作を読んでいないし映画も観ていないのに内容を知っているのか謎なのですが、読んでみたらやっぱり知っていました。
ただ、言葉がやはり情熱的で素敵です。

ただ内容を知っているってだけではもったいない作品だなぁと思いました。
後日レオ様の映画も見てみようと思います!

 

※私が読んだのものは旧文字でしたが、変換に出ないこともあり現代語で引用致します。

 

恋の始まりは情熱的

f:id:xxxaki:20170711222641j:plain

ジュリエット:私にとって唯一の恋が唯一の憎しみから生まれるなどと!
知らずにお会いしたのが早過ぎて、知った時にはもう遅すぎる!
産声をあげた時からすでに不吉な恋、憎むべき敵を愛さねばならぬなどと。

ロミオ:どうして帰れよう、心はここを去らぬというのに?
引き返せ、この蛻(もぬけ)の殻の重い土塊(つちくれ)め、貴様の心臓を手にいれて来るのだ。

 駆け落ちすりゃいいじゃん!という考えがよぎるのですが、時代的に一人では生きていけないでしょうね。
ジュリエットは父が見つけてきたイイ男(パリス)と結婚を強要されるのですが、断ったら「乞食になっても知らん」と言われています。
父上が絶対の時代ですね。

 

この時すでに、ロミオとジュリエットは人知れず婚約していたため、父の命令に背けば乞食、従えば重婚という境地に立たされます。

ロミオは追放の命を受けて国から出てしまったし、結婚したことも当の二人と神父と乳母しか知らないのですから、重婚になったとしてもあまり問題がなかったのでは?と思います。
しかしジュリエットはとても貞淑な女性なので、そんな汚らわしいことは出来ない!と苦しみます。


毎度のことながら、この二人の家にどんな憎しみがあるのか?ということは分かりません。とりあえず憎むべき敵同士、ということだけが重要って感じです。


恋が始まるとき、始まりだしたときって浮かれてるような感じになりますよね。
それがだんだん距離が縮まると比例して治まっていく。

 

ロミオとジュリエットは情熱的なまま死んで行きましたからなんかハッピー感もあります。
「唯一の恋が唯一の憎しみから生まれるなんて!!」という悲劇感はあるのですが、愛が新鮮な内に終わるというのは幸せな気がします。


三島風に考えると、
このような悲劇は、唯一の愛にふさわしい唯一の結末であり、このような結末以外を望めば、その代わりに唯一の愛そのものが死ななければばならぬ。
となるかも?

 

 

 

 


愛欲は閉じられた世界

f:id:xxxaki:20170711222925j:plain

愛欲は閉じられた世界であり、その底に沈殿して行けば、たとえ外部から干渉や妨害が無くても、という事はそれ自身の完成の為にも、死を必要とせずには済まされぬものである。

メロドラマにおける恋する男女は、現実の障害から免れるために死ぬ、或いはそう思っている。

が、実は愛欲はそれ自身の内に死を含み、死を願望しているのであって、優れた作品においては、作者や登場人物がどういう「積り」でいようと、必ずそういう真実が描き出されている筈である。

 と福田さんの解題に書かれていました。
愛欲かあ・・・。馴染みにない言葉だなぁ。

物語には障害を乗り越えるためには死しかないのかもしれませんが、現実は花より団子の道明寺椿の選択のように愛しているから別れて生きるって事の方が多いのではないかな、と思いました。

物語だと「罪に濡れたふたり」とか「タイタニック」とか「愛のアモーレ」もそうですが、やはり背徳的な愛というのはどちらかが損なわれるという結果が多い気がします。

でもさでもさ!
時が経てば、もう二年後とかには因縁も解消されてたかもしれないじゃないですか。
それくらい時間っていうのはあらゆる物事に関係します。
ロミオとジュリエットの二人の「唯一の恋」という意識は、時間さえも拒んだ。

 

確かに恋というのは、ある意味で閉鎖的なものだとは思います。
執着や束縛失くして愛と呼ぶのは難しいと今の私は思っているので。
だけど、周りにも人がいるんだな・・・。
恋は盲目というけれど、閉じないでほしいなぁ・・・と切に思いました。

 

 

 

物事ははっきり言おう

 

在るがままを話しなさい、ロミオ、事の経緯を率直に。謎めいた懺悔には謎めいた免罪符しか得られぬ。


適当な疑問には適当な答えしか返ってこない。
適当なことやってると、適当な結果しか得られない。

ほんとうにそう思います。

 

適当には適当が、真剣には真剣が返ってくると思っています。

だから自分の欲望も、考えも、言えること。
相手に伝わるように言えること。
っていうの・・・大事だよなあ・・・と常々思います。

ロミオとジュリエット

ロミオとジュリエット

 

 ロミオとジュリエットの会話が情熱的できゅんきゅんしました。
ひゃー。甘い言葉って恥ずかしいけどきゅんきゅんする!!