深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

【映画】IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 ~大人はみんな子供の生き残り~

≪内容≫

ホラー映画史上No.1大ヒット!
この恐怖をあなたは広められずにいられるか?!

子供が消える街に、“それ”は現れる。


一見、平和で静かな田舎町を突如、恐怖が覆い尽くす。
相次ぐ児童失踪事件。内気な少年ビルの弟も、ある大雨の日に外出し、通りにおびただしい血痕を残して消息を絶った。
悲しみに暮れ、自分を責めるビルの前に、突如“それ”は現れる。“それ”を目撃して以来、恐怖にとり憑かれるビル。
しかし、得体の知れない恐怖を抱えることになったのは、彼だけではなかった。不良少年たちにイジメの標的にされている子どもたちも“それ”に遭遇していた。

自分の部屋、地下室、バスルーム、学校、図書館、そして町の中……何かに恐怖を感じる度に“それ”は、どこへでも姿を現す。
ビルとその秘密を共有することになった仲間たちは“それ”に立ち向かうことを決意するのだが…。
真相に迫るビルたちを、さらに大きな恐怖が飲み込もうとしていた―。

 

 

 

 

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うしおととら的な感じです。

これ読んだことある人はラストで「これって・・・うしおととらのあれじゃね?」と思うはず。

うしおととら(1) (少年サンデーコミックス)

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 予想通りそんなに怖くなかった。

否定的な意味じゃなく、スティーブンキング原作のホラーって怖くないんです。

小野不由美さんのホラー小説『屍鬼』はスティーブンキングの『呪われた町』へのオマージュだそうですが、『屍鬼』も怖いけど怖くないんです。

屍鬼〈1〉 (新潮文庫)

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 まあ・・・でも子供は怖いかもしれません。

私も小さい時は学校の怪談シリーズで真面目に眠れなくなっていたのでね。

でも、大人になって観ると「いいなあ、仲間たちでつるんで謎を解決するのって。」という羨望に変わりました。

ちなみにR15でした。

 

 

 

 

 

恐怖より子供たちの勇気に感動する作品

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冒頭のシーン。

予告編でも流れますが、この少年が主人公たちの呼び水となります。

んで、思ったのが、なんで黄色の雨ガッパなんじゃい!!ってこと。

こんなん、トラウマ映画思い出すじゃないか・・・。

仄暗い水の底から [DVD]

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 なんでホラー×水の場合は黄色の雨ガッパなの・・・。

絶対姪っ子やもし自分に子供が出来たらフラグ回避のために、黄色の雨ガッパは絶対買わないと強く誓う。←怖くないけど信じていないわけではない複雑な心境。

 

 

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まず主要人物はこの四人組。

そこはかとなく感じるスタンドバイミー感。

トワイライトとかキャリーのときも思ったけど、海外の学校の廊下ってなんでこんなに人がいるんだろう。廊下が狭いのか、人数が多いのか・・・はたまた私の出身校が埼玉の田舎だからなのか、いつも人の多さに驚く。

学年ごとに別れていないのか、後ろのお姉ちゃんとか同じ教室にはいなさそう。どうなってるんだ・・・成長の差もダイナミック。

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この四人組に加わるのが個室の中で罵声を浴びせられてる少女ベバリー。

紅一点です。彼女は小さな田舎町で何故かビッチと噂されている。

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それと鼻血を出している少年ベン。彼は転校生で友達が一人もいない。

そこにいじめっこ三人組がやってきて彼をつけ狙う。

それにしても、「ここですることは2つ。キスをして名前を彫る」と言ってナイフを取り出す猟奇っぷり。いじめが凄すぎないか。何なの。

ちなみにこの三人組は四人組にもちょっかいを出していて、自分の掌に舌でべったりとツバをつけたあと、ビルの頬になすりつけるという気持ち悪いこともしている。

 

こういう行為からしても、いじめっ子の主犯が暴力気質ではなく、陰湿気質なことがうかがえる。後半ではそういったシーンも出てきます。

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そして最後はホームスクールをしているマイク。

彼は両親を火事でなくし、親戚なのか分からないけれど羊牧場に引き取られた様子。彼もまたいじめっ子から「この町から出ていけ」などど言っていじめられていました。

 

彼らの元には赤い風船かピエロが出てくるのですが、それは一体なぜなのか。どうしてそのタイミングなのか。

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それは彼らが恐怖を感じた時です。

「助けて!」と叫んだ時、心から恐怖を感じた時、やつらはやってくる。

彼らにはそれぞれ恐怖を感じる対象がいたのです。

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この映画はピエロこええええええ!!!!っていう予告なんですけど、ピエロ退治の話ではないのです。

このシーンはいじめっ子たちに袋叩きにされていたマイクを助けにきた六人が、石を投げてマイクを守る。マイクは川を渡り、彼らとともにいじめっ子たちに石を投げ付ける、というシーン。

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彼らが戦うのは恐怖です。

彼らは子供だけど、彼らを襲う恐怖は大人には見えない。

このいじめっ子たちの存在も大人達は見て見ぬふり。ベバリーの父は娘を自分の物のように扱い、ベティの母は自分の寂しさからベティを孤独に追い込む。

彼らが戦うのはピエロだけじゃなく、いじめっ子たちでもあり、大人たちでもある。

リッチーの言う通り、「戦争」なのです。

 

個人的にめっちゃ笑ったシーンがあります。

それはこれ↓

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バラエティー感すごくないですか。笑

なんか肝試しのバラエティー見てる気持ちになりました。

こういうのナンジャタウンで見た気がする。個室のトイレのやつ。

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後、怖いシーンのあとのこういうリッチーのセリフに笑かされるという。

この映画ベンばっかり血を流してるんです。

リッチーは待機組ではなく潜入組にいたので、かなり怖かったと思うのですが、こういうときもユーモア溢れる言葉が出てくるおしゃべりなキャラクター。

そして特に言い返さないベン。おもろすぎか。

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彼らは決して強くはないです。

喋るときにどもったり、神経質で薬が手放せなかったり、自信満々ってわけではありません。それでも目の前のことから逃げない強さと、友達を思いやる優しい心があります。

この映画はピエロシーンも多いですが、少年少女の牧歌的なシーンも多くてとても癒されます。青春って感じです。いいな~大自然。

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彼らはピエロについて調べ上げ、一つの答えを見つける。

 

そしてこの物語は子供版と大人版があるようで、続編は大人版のようです!

「“それ”が見えたら、終わり」っていうか“それ”が見えたら、戦わざるを得ないって感じですね。見えたらというか負けたら終わり。

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/イラスト・カード付) [Blu-ray]

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 なんか恐怖より、子供の夏休みっていいな~って思いました。

子供故なのか、自分たちでガンガンにフラグ立てまくるっていう展開が多くて、確かに大人になると「いや、待て」って好奇心より理性が働いちゃうもんな・・・と思いました。

子供たちよくぞ頑張りました!!!