2023-01-01から1年間の記事一覧
《内容》 フラナリー・オコナーは難病に苦しみながらも39歳で亡くなるまで精力的に書き続けた。その残酷なまでの筆力と冷徹な観察眼は、人間の奥底にある醜さと希望を描き出す。キリスト教精神を下敷きに簡潔な文体で書かれたその作品は、鮮烈なイメージとユ…
《内容》 ある特殊な施設で育ったジャユン。8歳のときに逃げ出し、記憶を失ったジャユンは助けてくれた酪農家の娘として暮らすことに。そして、10年余の歳月が過ぎ、ジャユンは頭に異変を感じるようになる。手術費用と経済状況が厳しい養父母のため賞金が出…
《内容》 高い塀で下界を遮断された森の中の学校、エコール。6歳から12歳までの少女たちが自然の生態やダンスを学んでいる。髪には学年を区別する7色のリボン。かわいらしい制服は清楚な白。深い森と青い空を映す湖の前で、妖精のように戯れる少女たち。男性…
《内容》理想の女性を追いつづける男の哀しみを描く「冬の夢」。わがままな妻が大人へと成長する「調停人」。親たちの見栄と自尊心が交錯する「子どもパーティ」。アメリカが最も輝いていた1920年代を代表する作家が、若者と、かつて若者だった大人たちを鮮…
《内容》 20歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。笑顔でいなければ周りが追いつめられる。何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。…
《内容》 吹上町の夏が終わり、引きこもりの美鈴がミミのもとを訪れた。「部屋の中に子どもの霊がいるんだ。いつも夜になると出てくる」生も死も、過去も未来も溶け合う吹上町に、新たな風が巻き起こる―人智を超えた世界の理がしみじみと胸をうつ、大好評哲…
《内容》 少女の霊に取り憑かれた美鈴と私は東京へ向かった。飲みこまれそうなほどに激しい動きの中で人生の舵取りをしていくことこそが、生きることだと知った。著者ならではの箴言に富む唯一無二の傑作哲学ホラー。 新キャラクター美鈴が登場。だけど、タ…
《内容》 その街では、死者も生き返る。現実を夢で見る「夢見」。そして屍人を自在に動かす「屍人使い」。二つの能力を私は持っている。吉本ばなながついに描いた渾身の哲学ホラー小説。書き下ろし長編。 実は三作目の「ざしきわらし」から読んだのですが、…
《内容》 死後10年を経て再発見された、奇跡の作家。大反響の初邦訳作品集、ついに文庫化!2020年本屋大賞〔翻訳小説部門〕第2位第10回Twitter文学賞〔海外編〕第1位毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための…
(C)2021 ESTHER HOLDINGS LLC and DC ESTHER HOLDINGS, LLC. All rights reserved. 《内容》 裕福な一家、オルブライト家には4年前に行方不明となった一人娘のエスターがいた。だがある日、警察からエスターが見つかったという朗報が入る。父、母、兄は数年…
《内容》 夫の俊也から一方的な別れを告げられた由希子は、離婚後、娘の幸、息子の蒼空とアパートでの新生活を始める。学歴や職歴もない由希子は、医療資格受験の勉強をしながら長時間のパートをし、2児を養うことになる。しかし、経済的なこともあり、友人…
《内容》 ある日、ブラック企業勤めのシイノトモヨ(永野芽郁)を襲った衝撃的な事件。それは、親友のイカガワマリコ(奈緒)がマンションから転落死したという報せだった――。彼女の死を受け入れられないまま茫然自失するシイノだったが、大切なダチの遺骨が…
《内容》 山間に住む羊飼いの夫婦イングヴァルとマリア。ある日、二人が羊の出産に立ち会うと、羊ではない何かが産まれてくる。子供を亡くしていた二人は、”アダ”と名付けその存在を育てることにする。奇跡がもたらした”アダ”との家族生活は大きな幸せをもた…
《内容》 父、母、兄、自分の4人家族を被写体に、“家族がなりたかったもの、やってみたいこと"をテーマに多くのシチュエーションで撮影、ユニークな《家族写真》を世に送り出した写真家・浅田政志。普通の家族が、様々な姿になりきった姿を収めた写真集「浅…
《内容》 自由と孤独しか愛せない男、その男を愛してしまった女…。アフリカの広大なサバンナに生きた女性の、愛と冒険のトゥルー・ストーリー。 1885年にスウェーデンで生まれたカレン・ブリクセンの自叙伝を映画にしたもの。父方のスウェーデン貴族・ブロル…
《内容》 天海祐希主演、家庭のお金の問題に普通の主婦が立ち向かうコメディエンタテインメント。主婦・後藤篤子は節約をモットーに、老後の資金をコツコツと貯めてきた。ところが、身の丈に合っていたはずの篤子の生活は、突如綻び始め…。共演は松重豊ほか…
《内容》 日々を漫然と暮らす秋子(井上真央)。ある日、姉・春子(尾野真千子)から、ひきこもりの弟・雪雄(村上虹郎)とともに、父の遺産を「愛人」から守るために戦おうと持ちかけられる。 なんも知らずに見たけど、すごくよかった。 父の遺産を「愛人」…
《内容》 九州、阿蘇地方のとある地域で死者が次々とそのときの姿でよみがえるという不思議な現象が発生。厚生労働省に勤務する川田(草彅剛)は、故郷でもある現地に向かい、死んだ親友、俊介の恋人だった葵(竹内結子)と再会、調査を開始。やがてこの現象…
《内容》 「子どもを返してほしいんです。」平凡な家族のしあわせを脅かす、謎の女からの1本の電話。この女はいったい何者なのか―。一度は子どもを持つことを諦めた栗原清和と佐都子の夫婦は「特別養子縁組」という制度を知り、男の子を迎え入れる。それから…
《内容》 母娘のふたり家族、肉子ちゃんとキクコ。食いしん坊で能天気な肉子ちゃんは、情にあつくて惚れっぽいから、すぐ男にだまされる。小学5年生、多感なお年頃のキクコは、そんな母のことが最近ちょっと恥ずかしい。共通点なし、漁港の船に住む母娘の秘…
《内容》 数万人に一人という不治の病で余命が10年であることを知った二十歳の茉莉。彼女は生きることに執着しないよう、恋だけはしないと心に決めて生きていた。そんなとき、同窓会で再会したのは、かつて同級生だった和人。別々の人生を歩んでいた二人は、…
《内容》とある島。そこは至るところに「置屋」が点在する、いわば売春島。住民たちはこの閉塞された島で一生を過ごす。ある置屋にその「三兄妹」はいた。長男の哲雄、次男の得太、長女のいぶき。ここで働く四人の個性的な遊女たちは、哲雄に支配され、得太…
《内容》 戦争、奴隷制、禁酒法……背景を理解すれば、作品がもっとよくわかる「黒猫」のプルートはなぜ黒いのか? 書記バートルビーはなぜ「しない方がいい」と思うのか? 度重なる戦争の歴史、色濃く残る奴隷制の「遺産」等、アメリカという国、そこに暮らす人…
《内容》 大金を使い込み、突然会社をクビになった夫。妻が問いただすと、つらい勤めの苦痛や不安を癒すため毎晩のようにバーに通いつめていたという。平凡な中年サラリーマンの家庭に生じた愛の亀裂――日常生活のスケッチを通し、ささやかな幸福がいかに脆く…
《内容》 人魚の娘が絵を描いた蝋燭には不思議な力があった。しかし、金に心を奪われた老夫婦は、娘を香具師に売ってしまう-。無国籍風の絵をつけ、新しい装いとなった小川未明の代表作。 これ神保町で見つけて装丁がゴシックで可愛くって500円だったので買…
《内容》 至極のエッセイ45本に加え、文庫版の「おまけ」9本&「あとがき」を収録。あなたの心の中でうごめく「曖昧な感情」に、「曖昧なまま」そっと寄り添ってくれる沢山の言葉たち―最果タヒ初のエッセイ集が待望の文庫化! 心の中にめちゃくちゃ言葉が渦巻…
《内容》 女子高生の唐坂和葉は17歳。隣のクラスの沢くんへの告白の返事は「まあいいよ」。いつもヘッドフォンをつけていて「ハブられている」クラスメイトの初岡と、沢の会話を聞きながら、いろいろ考える。いじめのこと、恋愛のこと、家族のこと。十代のめ…
《内容》 父親を探してアメリカ南部の小さな町を訪れたジョエルを主人公に、近づきつつある大人の世界を予感して怯えるひとりの少年の、屈折した心理と移ろいやすい感情を見事に捉えた半自伝的な処女長編。戦後アメリカ文学界に彗星のごとく登場したカポーテ…
《内容》 両親と死別し、遠縁にあたるドリーとヴェリーナの姉妹に引き取られ、南部の田舎町で多感な日々を過ごす十六歳の少年コリン。そんな秋のある日、ふとしたきっかけからコリンはドリーたちと一緒に、近くの森にあるムクロジの木の上で暮らすことになっ…
《内容》 「早熟の天才」はこうして誕生した。グレニッチ高校の文芸誌に掲載された7作を含む、思春期から二十代はじめにかけて執筆された未発表作品14篇をセレクト。出自を隠して白人学校に通う少女、死を目前にした孤独な老婆―社会の外縁に住まう者たちに共…