≪内容≫
『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のスタッフによる青春群像劇。幼い頃のトラウマから心を閉ざし、携帯メールでコミュニケーションを取る高校2年生の順。ある日、クラスメートと共にミュージカルに出ることになり…。
自分と他人とのバランスって難しいよね。
みんな頑張ってる
ヒロイン・成瀬は幼いころ、田舎にあるお城の建物(ラブホテル)を、本物のお城だと思い憧れていた。そこの門の前で空想に浸っていると、そこから親父が他の女と車で出てきた。「パパは王子様だったんだ!」と思った彼女は、母にそのことを話してしまいあえなく両親は離婚。
原因は少女がおしゃべりだったことだと考えられるようなことを両親に言われ、そこから喋らなくなってしまう。
しかし生来、空想好きでおしゃべりも大好きだった少女にとってミュージカルというのは心惹かれるものであった。成瀬は勇気を振り絞り自分の声を取り戻す。
成瀬心配なのは分かるけどさ。みんなだって不安の中頑張ってんだよ。
まぁ私は来ても来なくてもどっちでもいいけど。
成瀬はミュージカルで一緒になった坂上君を好きになります。だけど坂上君にはダブル主演の仁藤さんと関係があった。そのことを知った成瀬は自信を失くし、舞台当日に禁断の城に立て篭もる。
成瀬の計画に賛同し当日のために準備してきたクラスメイトは、成瀬の深い事情や私情は知りません。自分たちも舞台に立てずとも大道具なり小道具なりメイクなりと自分の役割を果たしてきたのに成瀬のメンタル崩壊で舞台は窮地を迎えます。
坂上は消えた成瀬を探しに行くが、舞台の開演時刻はやってきてしまう。このピンチを仁藤さんがカバー。
この子はリア充的な位置であり、クラスのヒエラルキーでは上位に位置すると思うけど、ヒエラルキーの頂点にいる奴って頼れるんですよね。なんだかんだ人をまとめたり、ここぞって時に逃げない強さ。
まぁそれを悪の道に使っていじめに走ったりする奴もいるけど、優等生の優等生たる所以をここにみた。
心を閉ざしていた成瀬の叫びは、積み重なりすぎた年月のせいかバランスが取れずクラスメイトや坂上君との距離も壊しかねない惨状だったが、一生懸命な成瀬の姿に人知れず心惹かれる人間がすぐ近くにいたりするのだった。
作中ではこの人たちが好き。
お前らおれがふれ校で本気でミュージカルやるって言ったらどうする?
え、めんどくさい
普通にやだな
まーでもたくが本気って言うなら付き合うよ?
本音で話せる友達って感じで好きです。
めんどくせーけど、友達が本気なら付き合うぜ!っていう人が一番信用出来たりする。