≪内容≫
夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々を、予想だにしない事態が待ち構えていた。山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中、まるで月の魔力に誘われたように出没する殺人鬼! 有栖川有栖のデビュー長編。
私は謎を解けなかった・・・。
作者から読者への挑戦があります。
文庫版ではP.298から。
私は、全く分からないのですぐ解決編読みました。
私の姉は、推理したい派なのでめっちゃじっくり読んで、読みかえして、「私こいつが犯人だと思うんだけど!ここ怪しくない!?」とか言ってきます。
私は教えて派なので全く役に立ちません。
推理小説って今思えば、読者ってどう考えているんですかね?
もしかして読みながら自分なりに推理していくのが楽しむ方法なのだろうか。
そうしたら私は一つの物語として追っているので、なんか読者失格な気がしてきた。
本編はここに至り、この連続殺人事件の真犯人を特定する充分なデータが出揃いました。
次章において有栖川有栖と同じ見聞をもとに、すなわち読者と同じ条件のもとに--------が犯人を指摘します。
有栖川有栖は主人公なので殺されないとして、探偵役が誰かをバラすのはナンセンスだと思ったので伏せておきます。
このように読者にも充分に情報が開示されている内容になっています。
夏合宿、キャンプ、火山、そして学生たちの密やかな恋心・・・
ただ登場人物が多すぎて、私の中では「あいつがあいつで、あれがこれで、それがあれで・・・」みたいになっちゃって、こんがらがってしまいました。
登場人物が大事なので、分からなくなったらすぐ1Pに戻りましょう。
一覧があります。
中盤当たりから一気に加速していき、手が焦ってしまいました。
ですが、後々の推理のためにもじっくり考えながら読んで行くのが楽しいのかもしれません。
ていうか謎を解けた人がいたらすごいな、と思う。
なんか暇でしょうがないな、って思ったら手にとって推理してみるのはいかがでしょうか?
充実した一日が得られるような気がします。