≪内容≫
自分たちが自由にできる世の中を求める者と、金という後ろ盾を求める者。財閥と政治家の癒着は巨大な腐敗権力を作り上げていた。その一連の流れを陰で操るのが策士・ガンヒ(ペク・ユンシク)だ。ガンヒに雇われ様々な悪事を代行してきたアン・サング(イ・ビョンホン)だったが、ある恐喝事件をしくじり失墜する。一方、裏金事件を捜査していた検事ウ・ジャンフン(チョ・スンウ)は、裏金ファイルをアン・サングが横取りしてしまったため、捜査は難航し打ち切りに。コネや後ろ盾のない彼はすべての責任を負わされ左遷されてしまう。しかしウ・ジャンフンは諦めきれず、チンピラに成り下がりながらも復讐を企てるアン・サング を追い、一発逆転の"告発"を持ちかける。野望・復讐・正義―それぞれの思惑をはらんだ究極の頭脳戦の勝者は一体誰か?
「アジョシ」の記録を塗り替え、韓国歴代No.1の大ヒット・・・だと・・・?
期待値ハンパねえ・・・。
二時間の下剋上戦
この映画は、コネのない男たちがコネでのし上がった能なし勢力をぶっ潰すっていうお話なので、がっつり恋愛があるわけでもなくがっつりアクションがあるわけでもなく・・・。たぶん裏切られてきた男たちの最後の砲撃で爽快!!って感じの筋立てだと思うのですが、そういうのに興味がない人はなぜこれが歴代NO.1?と思うと思う・・・。
コネがないだけで、実力があってもどれだけ努力しても上にあがれない。しかもミスすればこんな暴言を上司から吐かれてしまう。
昔、派遣の仕事をしてたときに知り合った中国の男の子が「中国はコネがないと就職できない。どれだけ頭良くてもコネがなきゃ無理。就職したかったら賄賂にお金が必要。中国はコネと金が全て。だから日本で就職したい」と片言の日本語で話してくれたことがある。
韓国でこの映画が大人気ということは、それだけコネによって妨げられた未来があったのかもしれません。
兄弟と思っていた兄貴に裏切られた主人公・アン・サング(イ・ビョンホン)は、拷問にかけられ組織を離脱。
そこに検事ウ・ジャンフン(チョ・スンウ)がタッグを組んで下剋上しようぜ!と持ちかける。ちなみにこの人声がかっこいい。
しかし二人が本当にお互いを信頼して動いているのかは不明。とにかく自分を裏切った人間と、コケにしてきた人間を見返してやりたいという目的だけは一致した二人。
こんなふざけた宴会してるクソエロジジイどもに、二人の怒りの鉄槌が下される・・・!
このふざけた接待のシーンが出るたびに、スマホの灯りを暗くするの大変だったんだからな!電車の中でいきなり全裸の男女が出てきたら後ろに立ってる人がびっくりするだろうが・・・!そして恥ずかしい・・・!
まあそんな話です。だからここからは食事のシーンを書いていきます。
魅惑の飲食シーン
この映画、アン・サングが外で食事してる率が高くて、あー外で食事するっていいなぁーと思って見てました。
このあとインスタントラーメンがめちゃくちゃ食べたくなった。
検事は実家にアン・サングを連れて来て、親父に食事の用意をさせる。
そして二人で食う。真ん中のは鉄鍋はスープ?でそれをスプーンで掬ってチャーハンらしきものに入れて食べている。
食べっぷりがいい。全然遠慮しない。
検事の肉を焼いてあげてるんだ~・・・と思いきや
そのまま食べるスタイル!!
検事は調査結果を聞くときも、外で缶ビールとつまみでした。
傷だらけでも食べることをやめないアン・サング。
だんだんフィフティ・シェイズオブ・グレイで食べ物を絶対に食べさせない、というか徹底的に一緒に食事をしない、というのは相手に対して対等に協力して何かをやろう、というのではなく主従関係を作るという深層心理からなのかな・・・と思えてきました。
家に強盗が入ったり、ヤバイやつが来た時はまず食事を与えて、腹を満たせ!というのを何かで知ったんですが、人は腹が落ち着くと精神も落ち着くらしいです。
会社の飲み会とかも、内容云々じゃなくて「一緒に食事を取る」こと自体が大事で会話とか食事の内容はどうでもいいのかもしれませんね。
同じ釜の飯を・・・という言葉にもあるように、短い時間でも誰かと時間を共有するにあたって食事というのは非常に重要なツールなんだな・・・ということを感じました。
あと、食いまくるアン・サングに生命力を感じた。