≪内容≫
綾瀬はるかと坂口健太郎の共演によるファンタジックラブストーリー。映画監督を夢見る青年・健司が想いを寄せるのは、古いモノクロ映画のお姫様・美雪。その映画を繰り返し見ていた健司の前に、ある日美雪が突然現れ、ふたりの同居生活が始まる。
ホワイトデー!
私はお父さんにお返しをもらいました。
これ↓
なぜかバレンタインのときは、かわいいチョコを見るだけで楽しさを満喫しちゃって、友達(と父)に買うだけで終わるのに、ホワイトデーになると、「カップルっていいな・・・」と思うのは私だけでしょうか・・・。
純粋に愛する心
映画監督を志す助監督の健司にはお気に入りの映画があった。モノクロのへんてこな映画でもう誰も見ない、封印されてしまったその映画を健司は劇場の管理人に頼み込んで一人で何度も見る。
その映画のお姫様である美雪に恋する健司。しかし、あるとき管理人がそのテープを蒐集家に渡すことを告げられる。スクリーンの中の美雪と会える最後の夜、健司の元にモノクロの美雪がやってくる・・・。
高飛車な美雪は、早速健司を"僕"と呼びこき使う。健司が映画の脚本のために、美雪と恋人ごっこをするが手もつながなければ、キスもガラス越し・・・そんなお姫様な美雪に健司は惹かれていくが、彼女には秘密があったのだ。
まあ普通に「そりゃスクリーンの中から出てきたんなら元のシロクロの世界に帰るんだろ」と予想するじゃないですか。
「あなたと私は住む世界が違うの・・・」的なね。「帰らなくちゃ・・・」的なね。でも違うんですよ。ここが、ありきたりなストーリーなのに新しいというか、なんか現代的というか。
どんな純愛を描いた映画も、「でも、やっぱ美男美女だからさ」とか「なんだかんだいうてブスだったらまずチャンスがないじゃん?女優だぜ?」という方向で考えちゃうと、心の景色が殺風景になってしまうのかなぁ、と思います。
人が人を好きになるって、損得じゃなくて、欲望でもなくて、支配欲でもなくて、なんていうか・・・こういうことなんだろうなぁ・・・というのがこの映画が魅せてくれたもの。
なんかさ、もう好きになってもらう?とか、モテ力?とかのために脱毛とかメイクとか「これやってないと男子ドン引きだよ!」っていうサイトとか情報あるけど、なんか人を好きになるってそういう表面の部分じゃなくね?っていう私の2割くらいの不信感を大いに煽ってくれた作品。
どっちも辛いなぁと思う。だけど、お互いの辛さや辛い思いをさせているという責任を負ってでも一緒にいることを選んだ二人。
ドロドロの利点はドラマチックでスリルやワクワクがあるところ。だからピュアは地味でつまらないかもしれない。でもどこまでも真っ白で一つの曇りもないんだよ。