≪内容≫
子供の頃から空想好きだったアメリ・プーランは、“まわりの誰かを今より少しだけ幸せにすること”を生き甲斐にしていた。そんなアメリが、ある時不思議な青年ニノに恋をするが…。ちょっと変わったパリの下町娘の可愛い恋と日常を描いた、キュートなガーリー・ムービー。監督は「エイリアン4」のジャン=ピエール・ジュネ。オドレイ・トトゥ、マチュー・カソヴィッツ、ドミニク・ピノンほか出演。
これリアルタイムで出たときに、クラスの可愛くてオシャレな女の子がすっごいオススメしてたから見たけど、ぜんっぜん意味分からなくて、「私はあの子みたいな感性がないから可愛くてオシャレな女子にはなれないんだ・・・。」って密かに絶望した思い出深い作品。
今回改めて挑戦してみて中学生でこの映画を理解出来るってもしかしてあの子はすっごい可愛くてオシャレでモテモテで勉強も出来て持ってるものを全部可愛かったけど、孤独だったのかな・・・と思いました。
自分の世界から抜け出そう
厳格な母と元軍医の父親の元に生まれたアメリは、父親に心音を聞かれたときにドキドキし過ぎて心臓病だと判断されてしまう。
そこからは厳格で教師だった母に自宅で勉強を教わり、心臓に病を抱えていると信じてやまない両親によって外の世界とは隔離されて生きてきた。
しかし22歳になったアメリは実家を出て一人暮らしを始めてカフェで働きだした。ひょんなことから見つけた宝箱を機に、アメリは人とどうやって関わればいいのか試行錯誤し出す。
まずは手始めに相手を喜ばせる。しかし、相手は喜ぶけれど、アメリに関心は持たない。なぜならアメリがこっそりと人目につかないように動くからだ。それはアメリが人との付き合い方を知らず、シャイなためであった。
だが、そんな彼女に恋が訪れると・・・。
好きだけど、どうやって会話したらいいか分からずニノを振りまわしてしまうアメリ。ニノを呼び出しておきながらガラス越しに彼の後頭部を見続け空想する。
これは筋書きだけだったら、書く人によってとんでもなくダークな作品にもなりそうだし、青春感動ものにもなりそうなのだけど、こういうコメディかつオサレに仕上げてくるのがフランスっぽいなぁ、というか欧米っぽいというか。アジア作品だったらもう少しウェットな印象です。
アメリは上手くいかないことに悩みながらも、でも内気なまま一生を過ごすのも私の勝手じゃない、とも思うのです。
人生成功しなきゃいけないわけじゃない、失敗する権利だってある!と。
22年間ずっと内にこもって生きてきたアメリ。相談できる友達や親はいない。ましてや相談しようにも恋愛だけじゃなくまず、人にどう自分の感情を打ち明けたらいいのか分からないのだ。
だけど、アメリに興味を持っていないと思っているのはアメリだけで、実はちゃんと人脈が出来ていたのです。
最後はほんとに良かったね!と言いたくなるラストですがすがしい。アメリの成長はもちろん、写真が喋ったり、言葉に詰まると排水溝から台詞を教えてくれる人が出てきたりするのが最高にファニーでおもしろい。