≪内容≫
ハンナとクラリッサは子供の時からの親友同士。毎年二人は夏のバカンスを二人の両親とともに小さな島で過ごしていた。それから25年後、連絡が途絶えていたが思わぬ形で再会する。ハンナは今や結婚し7歳の娘を持ち、地元の病院で主任の医者として働いていたが・・・。
子供だからってね、やっていいことと悪いことがあるし、取り返しのつかないことがあるんだよ、子供は残酷というけれど、こんな残酷さは当てはまらないと思う。
閉じ込められた怒りと共に成長した
主人公・ハンナと親友・クラリッサは子供の頃に小さな島で休暇を過ごした。病院に搬送されたクラリッサに気付いた医者ハンナは25年ぶりの再会を喜ぶ。
クラリッサは(おそらく)オーヴァードーズで搬送されたため、ハンナはかつての親友クラリッサの願いを断れなかった。
それは短い間でいいからあの小さな島で二人とハンナの娘との三人で過ごそうというものであった。
しかし島につくとその異様な雰囲気と怪奇現象に悩まれることになった。実は昔この島で一人の少女が行方不明になったというのだ。
それはあのかつての恐ろしい伝説を呼び起こさせた。ハンナはその少女・マリアについて島の住民やクラリッサに訪ねていく内に恐ろしい過去の記憶を取り戻すのだった。
幼いアンナがすこぶる可愛いというか、いつも困ったような悲しそうな顔をしていてね・・・。ほんと子羊って感じですわ。
友達って言葉は呪いの一種なんじゃないかってくらい謎に効力をもっている、というか無限大の意味を含んでいて、しかもそれが話す人や状況や時代・環境によって自在に変化する気がするのです。
でね、変化するけど絶対消えないの。でも子供が残酷というか想像力がまだなくて、共感能力もまだ個人差にものすごく開きがある時代に意地悪しちゃったりされたりっていうのは割とあることと思うのですよ。
でも殺人が明らかにヤバイことというか日常から遠い場所にあることはいくら子供でも分かるでしょう・・・!?と思うのですね。
「あー死んじゃったー」「忘れよー」ってそれでよく忘れられたね!!!!百歩譲って忘れられなきゃ生きていけなかったとか、そういうストーリーが組み込まれたとしてもこの子たちの残酷さは許せないものでした。
復讐っていう行為だけでなく、そこに至るまでの長い間彼女の心を蝕み続けた当事者の存在とそれによって変容させられてしまった悲しみは相当苦しいものだろうなと思う。ほんと、人を嫌いになるのはもちろん悪いことじゃないけど傷つけるのは良くないことです。