≪内容≫
東京にいる彼氏の元へ向かう小松奈々(宮崎あおい)とバンドでの成功を目指し上京するボーカリスト・大崎ナナ(中島美嘉)。そんな二人が東京駅に向かう電車の中で偶然隣り合わせた。同い年、同じ名前ということで意気投合した二人は後日、引越し先の部屋で再会し一緒に暮らし始める。 ナナは新たなバンドメンバー・シン(松山ケンイチ)を見つけ、なじみのギタリスト・ノブ(成宮寛貴)やドラマー・ヤス(丸山智己)と“BLACK STONES(ブラスト)”としての活動を東京で再開する。一方、彼氏の章司(平岡祐太)との関係がぎくしゃくし始めていた奈々に“TRAPNEST(トラネス)”のライブチケットが当たる。奈々はそのライブにナナを誘うがナナはなぜかトラネスのライブに行くことを渋る。そこには奈々の知らないナナの過去があった…。
矢沢あいの漫画を好きな女性ってたくさんいると思うのですが、私もその中の一人です。一番好きって順位をつけるのが困るくらいどの作品もそれぞれの苦しみと輝きがあって魅力的。でね、何が魅力的って必ず"別れ"があるんです。特にパラキスはジョージと紫の関係はもちろん、美和子と嵐と浩行の関係も強烈だったな。
でも一番は愛していながらも、相手が恋愛にのめり込むと信用出来なくなってしまうジレンマを抱えたジョージに共感したかなぁ。愛してるから全てをあげたいけど、全てを捧げられると信用出来なくなっちゃうんだよな。
美和子とか紫とかナナとか魚座だろ!って思ってたんですけど、矢沢あい先生が魚座でしたwあとナナも。ちなみに罪に濡れたふたりのヒロイン・香澄は魚座で弟の由貴は蠍座。見事に星座通りの水っぽい世界観で私は大好き。思うのだけど、やはりロマンティックというかドラマチック要素に魚座は欠かせないと思う。だって地に足着いちゃってると矛盾点とか気になって冷静に分析しちゃうもんね・・・。←悲しみ。
NANA序章
今NANAって21巻まで出てるので、この映画は超・序章です。二人のナナの出会いと基本的なメンバーたちとナナとレンの関係が分かるくらいで、もっともっと深く入り込んでいくのはこの先です。
とはいえ、この映画の魅力はなんといってもキャスティングの上手さかなーとも思います。まずは「わざとだよ?」が有名な幸子が紗栄子氏でバッチリ男子から見たら守ってあげたくなるような女子を好演。更に、奈々ことハチを演じる宮崎あおい氏も甘えたでダメっぷり女子を熱演。彼女「ソラニン」でも会社で叱られる役だったんですが、しっかり者!というよりはこういう甘えたな役が似合うのかな。
かわいいハチの彼氏はかわいい幸子に取られてしまう。
そんなとき、ハチを支えたのがナナだった。
そして、ナナが辛い時支えるのがハチであり、このNANAという物語はハチがたくましくなっていくのに対してナナがどんどん弱くなっていくのである。
最初、映画を見るまではレンは松田龍平じゃない!と思ってたんだけど、このシーンで手のひら返しましたね。
え?肩幅でキャスティングした?ってくらいすっぽりとレンに包まれる華奢なナナ・・・。そうそう!これこれこれぇえええ!
なんかしかもこの時、レンが強引にナナの手を引いて部屋に戻そうとするんですが、レンに置いて行かれやり直す気なんてない!と覚悟してるナナは離して!と手を振りほどきたいのに崩れ落ちちゃうところとかさぁ・・・もう・・・涙なしで見れないよ。
中島美嘉のね、ハスキーな声が、今までのハチに対する強気な姿勢がレンの前では声にならなくてさぁ、恋愛ってこう・・・
こう!!!!
あかん。語彙力を全て失った。
それでいつか
もっと年取って
意地とか見栄とか全部なくなって
歌うのにも疲れたら
あたしもあの家に戻ってもいい?
先を知ってるだけにこの言葉が辛い・・・。
NANAは基本的にハチの「あの時」とか「あの頃」とか回想するモノローグが入るのでこの物語の責任者はおそらくハチなんでしょう。
ナナの「BLACK STONES」とレンの「TRAPNEST」二つのバンドに属さないハチ視点で作られたのかな。ばっちりハチも繋がっていくんですがね。個人的にはナナ×レンはもちろんレイラ×シン、レイラ×タクミら辺が好きなのでぜひ未読の方は「NANA」読んでみてください。
お願いみんな幸せになって!!!!