![f:id:xxxaki:20190522213427j:plain f:id:xxxaki:20190522213427j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/x/xxxaki/20190522/20190522213427.jpg)
≪内容≫
アレハンドロ・イダルゴ監督の初長編映画となるオカルトホラー。1981年のベネズエラ。失業中の夫とふたりの息子と暮らしていたドゥルセ。11月11日、次男が事故死し深夜に夫が殺され、長男が忽然と姿を消してしまう。
レビューでもあったけど、これほど罪な邦題ってあるだろうか、って感じです。案の定ホラーと思って見始めちゃったし。原題「La casa del fin de los tiempos」を「刻を為し終える家」と訳して書いてくれてるレビューがあって、そっちの方がめちゃくちゃかっこいいしその通りじゃん!って思いました。
ベネズエラ映画は初だと思いますが、南米のマジックリアリズム感が漂っていてファンタジーなんだけど、本当にありそう、と思えるのほんと魔法。
その家は生きている
原題にしろ邦題にしろ、とにかく重要な鍵は「家」なのです。
マザーハウスのマザーであるドゥルセは夫と息子殺しの罪で投獄していた。再び帰ってきた彼女にあの日本当は何があったのか真実を追求する神父が現れる。彼はこの家が100年前にイギリス人によって建てられたもので、そのイギリス人を含め家族全員が忽然と姿を消したという過去を突きとめる。そして空き屋になったこの家に住んだ人間は皆忽然と姿を消していなくなるという法則を掴む。
あの日、ドゥルセが目を覚ますと隣には息絶えた夫がいて子供は姿を消していた。彼女自身もあの日に何が起きたのか分かっていなかったのだった。
ドゥルセには二人の男児がいたが、一人は事故で亡くなりこの少年だけになっていた。消えた少年だった。この家にいる何者かに脅える息子を絶対に守ると誓ったのにいなくなってしまった息子。ドゥルセは消えた息子を探そうと思うが見つける手段が分からず失意の中死のうとする。
その数分前に神父にひとつの啓示が。見えない力に動かされるようにドゥルセの家に向かい、彼女の自死を止める。
この神父、ただの好奇心と憐みだけじゃなくある約束のためにドゥルセの家にやってきているのでした。神様に祈るのは神父で、実際に神のようにあらゆる災難から子供を守れるのは母、という土台がこの映画にはありそうです。
これ割と宗教観が強いものだったんですが、全然気付かなかったんですよね~!なんでだろう。最初っから家に「プロビデンスの目」がつけられているのに。だからこそこの家はただの家ではないんです。
この家に選ばれた人たちは、自分たちの人生を歩んでいるようで実は神の大きな力によって動かされていた。親父は人を殺そうとする悪だから死んだし、母は嘘をついたから罰として刑務所に入ったのではないでしょうか。無垢な子供は守られるがこの家の外で死んだ兄弟は時を超えない。超次元を一つの家に閉じ込めた本作。オススメです。