深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

【映画】インターステラー~科学は後から生まれるもので、始まりは引き寄せられた愛なのだった~

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≪内容≫

 地球の寿命は尽きかけていた。
居住可能な新たな惑星を探すという人類の限界を超えたミッションに選ばれたのは、
まだ幼い子供を持つ元エンジニアの男。
彼を待っていたのは、未だかつて誰も見たことがない、衝撃の宇宙。
はたして彼は人類の存続をかけたミッションを成し遂げることが出来るのか? 
鬼才クリストファー・ノーラン監督×アカデミー主演男優賞受賞マシュー・マコノヒー×アカデミー助演女優賞受賞アン・ハサウェイ"世界最強の監督とキャストが仕掛ける、衝撃の宇宙体験! 

 

 クリストファー・ノーラン監督って頭いいんだろうけど、こんだけ理系爆裂な物語が「愛」に辿り着くんだからすんごいロマンチストなんだろうな。だから難しいけど見ちゃうんだろうな。約170分もあるというのにw

 

愛は観察可能な力よ

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  SF物語。近未来の地球は異常気象によって作物が枯れ、大飢饉に陥っていた。そのため、我々の今の生活であるIT関連やサイエンスは世界を救わないとして直接的な救済となる農業が生きる道となっていた。

 科学への風当たりが強く否定的な世界でも元パイロットのクーパーはその力を信じていたし、その娘・マーフィーもクーパーの意志を受け継いでいた。

 

 何かに導かれるようにしてクーパーは世界を救うために宇宙へ旅立つ。このまま異常気象によって地球が枯れて全人類が滅亡する前に住める惑星を探すためだった。そこには先人たちが旅立った星が二つあったが、燃料の関係でどちらかにしか行けない。地球を救うという大きな目標と、家族や愛する人のためという私情的な愛で揺れるパイロットたち

 愛によって導かれているという星を選択した唯一の女性パイロット・アメリアは私情だと抗議を受け、もう一つの星に行くがそこは死を待つだけの冷たい星だった。

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  地球ではクーパーの10歳の娘・マーフィーが父親に捨てられた悲しみとともに成長していた。いつ帰ってくるかも分からない父親と日に日に悪化していく自然の中でもマーフィーは科学を勉強し続けていた。

 兄は結婚し農夫となったが、荒れ狂う砂によって一人の子供が死にもう一人の子供も重篤な病に侵されていた。しかし、家族を置いて宇宙へと旅立ち帰ってこない父親と、農業ではなく科学の道を選んだ妹、そして何も変わらず悪化していく日々のせいで科学を拒否するようになっていた。

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  マーフィーは父が信じたプランA(人類移住計画)を信じていたし、それを推した教授のことも信じていた。しかし、教授は死の直前それが嘘というか計算上上手くいかないことを隠していたとマーフィーに告げた。

 いつか、父が成功して自分たちを呼び寄せてくれると信じていたマーフィーは再び父が自分だけ宇宙に旅立ち自分たちは地球で死ぬしかないのだという思いに囚われる。

 

 しかし、この映画「愛」がテーマなので、計算が合わなかったことは割と重要なことじゃない。なぜなら計算は後から生まれるもので、始まりは「愛が引き寄せる」ことなのだ

 すなわち、計算上上手くいかなくても愛が次元を超える、というのがたぶん本作のメッセージであり、予測はあくまで予測であり願いや祈りという計算できない愛がそれを覆すこともあるのだ、と。

  宇宙的と言えばさいっしょっから自分たちで見つけたわけではなく次元を超えた自分が導いているところです。選んでいるようで導かれている。愛を信じたアメリアこそが正しかったのだと最後でも描かれています。「愛」を伝えるためにこれだけの物語を創りあげる情熱にものすごく愛を感じる。