
≪内容≫
いつのまにか寝室は別、夫の唯一の趣味はゴルフ番組、毎日の日課も夫婦の会話も365日ほぼ同じ。
争いもない代わりに、喜びもない──そんな結婚31年目。ある日、妻は自分の心に問いかけた。
「死ぬまで、この生活の繰り返しで、私は幸せ?」
夫婦の絆を見つめ直したいと思い立った妻と、変化を恐れるガンコで保守的な夫。
互いの残りの人生をかけた、真剣だけれどユーモアいっぱいの“31年目の夫婦げんか"が始まった──!
ぶっちゃけるとセックスレスの話ですね。もっと夫とコミュニケーションを取りたい妻と、今の生活に満足していてそれを継続したい夫。二人とも離婚はしたくないけれど、足並みが揃わなくなってきた。子供たちも独立し二人だけの生活になった今、二人の男女はある決意をする。
喧嘩できる能力
31年目に妻は一大決心をする。
夜、セクシーなドレスで夫を誘っても全くノってこないし毎日毎日同じ朝ごはんを作って出して、同じ時間に帰ってきてテレビを見ながら寝落ちする夫を起こす毎日に究極の孤独を感じた妻は「カップル・カウンセリング」に申し込む。もちろん"カップル・カウンセリング"なんだから夫婦二人で参加するものだと言うのに、夫は一人で行って来いと頑なに拒む。
妻は怒ることもなく冷静に一人で向かうことにするが、夫もきちんと飛行機にやってくるのであった。
文句を言いながらもカウンセリングを受けていると、実は誘っていたのは妻だったけれど拒絶していたのも妻だったという夫と、したいけれどすることが目的の夫とはしたくないという二人の相反する本音が飛び出してくる。
二人はカウンセラーを間に挟み今までの不満、嫌だったことをどんどん相手に言っていく。ポテチ食べた後の息が臭いとかあんたが見てるテレビつまんないとか、そういう小さな不満も溜まると大きくなりますよね。
妻がセックスではなく愛が欲しいと言ったことに対して、夫はこう告げます。
この年月は何だった?
ずっと君を求めてきた年月は?
浮気もなし
女も買わない
ポルノは少し見たが
正しく生きてきた
なのにこんな所へ
二人はお互い言いたい事や不満を言わずに相手の顔色や言われた言葉を真面目に受け取って生活を安定させてきたのだった。そして今やっと、生活のために落としていた蓋を開ける段階にやってきました。
二人は不満をぶちまけた後、今までの嬉しかったこと感動したことしたいことを話します。内に隠された欲望を相手に伝える手段としての言葉を使ったのです。
二人とも不器用ながら相手の希望に応えたいと頑張ります。もうこういうとこほんとアメリカwwww
主演の二人が大人し目でなんとなくイギリスの話かと思ってたんですが、いやーアメリカだこれはwwwと途中から気付くw
言いたいこと言うって実はものすっごい体力も精神もダメージ受けるんですよね。言う側も言ってせいせいした!なんてことは一瞬で、言ったことに後悔したり相手の反応で自己嫌悪に陥ったりすることもあるし、言われた方はまずその突然さを受け止めるのも大変だしで、喧嘩ってほんっと疲れるんですよね。
だからしたくないのも分かる。
だったら目を閉じて耳を塞いでしずかーーーーーーーにつまらなくても毎日を送って安寧に死ねたらいいと、刺激や興奮はあきらめてしまおうという気持ち、すんごく分かる。それに喧嘩って相手が諦めちゃったら終わりだから、成り立つためにはお互いタフさと愛がないととダメなんだよな。
こういうセンシティヴな悩みをコメディに仕上げてくるアメリカほんとリスペクトの域。