深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

【映画】クローズZERO~命の意味を自ら体得していく不良たちに憧れる~

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≪内容≫

 鈴蘭男子高等学校、通称・カラスの学校。不吉な嫌われモノ=カラスのような不良学生たちが集まる、偏差値最低の男子校。最強かつ最凶の悪名を轟かせている鈴蘭であったが、いまだかつて鈴蘭を統一・制覇したものはいない…。現在の最大勢力は、“百獣の王”と呼ばれる男・芹沢多摩雄(山田孝之)率いる“芹沢軍団”だ。しかし実力者が揃う芹沢軍団ですら、鈴蘭統一は容易ではなかった。そんな群雄割拠の鈴蘭に、ひとりの男が現れた。3年の転入生・滝谷源治(小栗旬)―鈴蘭制覇を狙う男。単独で行動する源治であったが、ふとしたことで知り合った鈴蘭卒業生のチンピラ・片桐拳(やべきょうすけ)と友情を深める。そして拳のとりなしもあって、源治のもとに集まった強力な仲間達が、源治を筆頭に新勢力GPS(G源治PパーフェクトS制覇)を旗揚げする。かくして鈴蘭の勢力図は大きく塗り替えられ、内部抗争はより一層激化していくのだった…。

 

たまに猛烈にヤンキー映画を観たくなる時がある。たぶん憧れがあるんだろうな。

 

命を粗末に扱う季節

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  鈴蘭男子高等学校は不良の巣窟となっており、その中でも山田孝之演じる芹沢高岡蒼甫演じる伊崎が2トップとして名を馳せていた。特に鈴蘭統一を目指していない在校生達だったが、転入生・滝谷源治(小栗旬)は鈴蘭統一と頂点を目指しやってきた。

 源治が鈴蘭にやってきたことで、バラバラだった生徒達には新たな火種が生まれ、生徒達は血気盛んに闘争を始めるのだった。

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  源治は力で仲間を増やし鈴蘭統一を目指すが、ヤンキーの面白いところはケンカの強さは大事なポイントではあってもそれが全てではないところである。新入りの腕っ節というだけしか知られていない源治には敵が大勢いたし、一応源治チームに入った生徒たちも半信半疑で団結力はなかった。

 そんな中、GPS(G源治PパーフェクトS制覇)に入った伊崎が何者かにボコボコにされた。源治は怒り狂うが伊崎は冷静に「まだ数が揃っていない、時を待て」とこの状況でも相手を気遣うのだった。ケンカは強くても人望のない源治は、仲間の存在によって変わっていく。

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  ヤンキー映画の魅力と言えば、やっぱり仲間思い、の部分でしょう。誰かがやられたらボッコボコになってもやり返す。その効率の悪さというか無鉄砲さが潔さとしてものすっごく美しく映るときがあるのですね。

 

 命が大事なのだと知るのはいつなのか誰かに教わったのかも分からず、自然搭載みたいな感じで生きてきてしまったから、こうやってその意味を自分で体得していく彼らをどうしても羨望の眼差しで見てしまう。

 

 多かれ少なかれ命を積極的に晒してく時期ってあるじゃないですか。ここまで本物の血を流すことはなくても、夜中街を出歩くとか、ノーヘルでバイクに乗るとか、全く知らない人たちと妙に近い距離間で会話を始めたりとか、一歩間違えば殺されるかも知れなくて、事故にあったり何かしらの肉体的損傷か精神的損傷を受ける可能性に近づく時期が。

 大人になるとそういう危ないことができなくなってしまうんだよね。だってそうなるとさ、現実的にお金がかかるからさ、今以上に働かないといけなくなるのよ。だから自分では行けないから、こうやって人の人生の中に自分を紛れ込ませて自分の衝動を昇華してるんだろうな、と冷静に自己分析したりする夜。

 この山田孝之イケメンが度を越してて目にも嬉しい映画であった。