≪内容≫
都内のとあるライブハウスでは、謎の天才ピアニストBABYがライブ演奏中。客席は一杯なのに、開演10分でライブは終了してしまう。実はBABYの正体は、ペルソナ総合医療センターの産科医・鴻鳥サクラ。ライブの最中に彼の元へ緊急の連絡が入ったため、サクラは急遽会場を後にし、病院へと急いだ。産婦人科を舞台に、実際に直面している様々な社会問題も盛り込んだ医療ドラマ。
思うのだけど、医者になろうと思う人、医者になった人って何か普通の人と違う気がするんですよね。考えてみるとめちゃくちゃハードな時間設定でかつ責任重大なわけじゃないですか。それでいて主役は患者であり、そのサポートが医師と看護師たちなわけだから何かどうしても同じ人間に思えない時があるんですよ。ほんとうに。
あらすじ
舞台はペルソナ総合医療センターの産婦人科。救急外来も受け付けるこの病院の産婦人科医は綾野剛演じる鴻鳥サクラと星野源演じる四宮ハルキ、そして新人の下屋カエ(松岡茉優)の三人である。
温和だが冷静な判断を下す鴻鳥と対照的に妊婦にも自分にも厳しい四宮の傍で二人のいいところを汲み取って成長する下屋。
出来る限り妊婦も胎児も無事に救ってあげたいのはだれしもが思うところだが、それには妊婦の取り組みが重大であることを身を持って知った四宮は妊婦に嫌われても命が助かる方法を優先する。
そんな四宮の苦しみを理解しながら自分の信念を曲げない鴻鳥。やり方は違えど共通するのは「患者と生まれてくる命を守りたい」この一心であった。
加えて生まれてきた赤ちゃんを保護する場所との連携も欠かせない。破水が始まってから生まれる赤ちゃんばかりではない。母体の危機によって早期出産となる赤子はNICUの中で身体を大きくする。NICUの空き状態も救急搬送受け入れの基準になってくるのだ。
妊娠しても誰にも相談できる人がおらず未受診で母子手帳を受け取らないまま出産を迎える妊婦や中学生での妊娠、不妊治療の末の苦しい出産、妊婦の突然の呼吸困難など、毎日毎日色んな出来事が病院の中では起こっているのだった。
みどころ
怒鳴りつけてでも煙草をやめさせるべきだった
どんなに嫌われても
やっぱり、やっぱりさ
患者に優しくなんてするもんじゃないな
ちくしょう
こんなに悔しいなら嫌われてた方がマシだった
患者と良好な関係を保つために、キツく言わずにやんわりと告げていた煙草が原因で命を落とすことになった妊婦がいた。四宮はそれから妊婦に優しくして妊婦や子供を守れない医者よりも、厳しくても妊婦と子供を守れる医者、どちらが結果的に良いのだろうか?と思うようになる。
このドラマを見るまで全く思い付かなかったけれど、産婦人科医というのは一人の命ではなく二人の命を預けられるのだと思うと、命の重さに人数は関係ないけれど一回の手術に一人と一回の手術に二人だったら後者の方がのしかかるものは大きいような気がする。
これは産婦人科だけの話ではなく、医者選びというのは結構難しい問題だと思っている。内科一つとっても話しやすいけど曖昧な表現が多い医者と、厳しいしそっけないけど入念なチェックと検査、問診、再診を促す医者があったらどっちを選ぶ?となったとき、わりと多くの人が悩むと思う。
なぜなら患者からすればもちろん治りたいし不安だから行くわけなのだが、心がナーバスになっているのでちょっとした言い方や態度でも心が挫けてしまうのだ。そんなん治った方がいいやろがい!って思う人はたぶん心が元気な人か自明の理レベルで体調が悪い人である。まあ、自明の理レベルで体調が悪ければ問診する暇もなく受付時の熱や検査で判断は可能なので辛辣な言葉に当たる可能性はない。(ただしなぜもっと早く来なかった等というごもっともな意見は受ける)
でもこのドラマを見て思ったけど、妊婦さんだけでなく患者側も自分で努力しないといけなくて、先生に丸投げじゃなく自分で自分の健康状態を把握して伝えるということをして初めて先生たちは患者をサポートできる体制になるんだな、と思いました。(文字にするとめっちゃ当たり前のことだな)
今現在はprimeだとシーズン1は無料で見れます。
今まで「なんか、数日前から熱っぽくて」とか「なんか気持ち悪くて」とかふわっとした表現で病院行ってたこと申し訳なく思いました。医療関係者の皆様いつもありがとうございます。