≪内容≫
志駕晃の小説を中田秀夫監督、北川景子主演で映画化したSNSミステリー。彼氏の富田に電話をかけた麻美は、スマホから聞こえてくる聞き覚えのない男の声に言葉を失う。スマホを拾ったという男から富田のスマホが無事に戻り、麻美は安堵するが…。
こういう時代に沿ったお話って惹かれますよね。私も花屋さんでスマホを落とした経験があるのですが、気付いた人がすぐに店員さんに言ってくれて店員さんが「スマホ落とした方いませんか~?色はOOです~!」と大声で店内を巡ってくれたおかげで事なきを得ました。スマホに限らず財布とかsuicaとか落とした記憶って不思議なくらいないですよね。
永遠に隠したい過去がスマホの中にあったりして
タクシーの中から恋人に連絡をしている富田 誠(田中圭)は、渋滞にハマったタクシーから降りるときにスマホをシートの上に置き忘れてしまう。
恋人の稲葉 麻美(北川景子)は、富田から既読がつかないことに不安を感じ電話をかけるとタクシーでスマホを拾ったという男に繋がる。麻美は富田の代わりに男と連絡をつけスマホを渡してもらう約束をするが・・・。
男は拾ったスマホのパスワードを探し当て、中に入っていた麻美の画像に興味を持った。ロックが外れればその中の情報は見放題であり、男はスマホの情報を自分のPCに移す・・・とまあここまでは携帯電話時代から有り得る危険として分かりきっていたことですが、問題はここから発展していきます。
スマホを落としたのは富田ですが、そのスマホの中には富田だけでなく麻美の情報も入っていた。すると、拾った人間は選べる範囲が広がります。そして今回選ばれたのは麻美。すでに入っていた麻美の画像ではなく麻美本人でした。発端であり恋人である富田に助けを求めても男に操作されたスマホでは今までのように連絡がつきません。
麻美が追い詰められているとき、山中では裸で下腹部をめった刺しにされた女性が二人土の中から発見されていた。二人の共通点は髪の毛の一部を切り取られていたことだった。被害者の長い黒髪と年齢は、麻美にも共通するものだった・・・。
ひょんなことから殺人事件に巻き込まれたカップル。しかし物語は事件から大きく外れた過去のもう一つの事故へと進んで行くのだった・・・。
これは「スマホを落としただけなのに彼女と別れることになった」が一番最小の被害で、次が「スマホを落としただけなのに殺人事件に巻き込まれることになった」が二番目で、三番目が一番の悲劇だろうな・・・と思います。それに、自分が落としたから自分に被害が来るとは限らないっていうのがスマホのやるせないところですね・・・。
自分のためだけでなく、自分の周りの人のためにも安易なパスワード設定と落し物には注意しましょう。