《内容》
湊かなえ原作のベストセラーを、中島哲也監督が映画化!ある中学校、騒然とした教室。終業式後のホームルーム。1年B組、37人の13歳。教室に立つ担任・森口悠子が語り出す。「私の娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」。一瞬、静寂に包まれる教室。物語は【告白】から始まる。
これ見たことない人いるのかなってくらい有名な気がします。私も二回目ですが、結果が分かっていてもゾクゾクする。これぞ映画の醍醐味ですね。
目には目を,死には死を。
物語は1年B組の担任・森口悠子の一人娘がこの学校で死んだことに起因する。事故死として処理されたこの事件の犯人を森口は突き止め、さらにその犯人が自分の教え子であることを知り、彼女はいくつもの罠を犯人に張り巡らせたのだった。
その一つが、生徒たちの給食である牛乳にHIV感染者の血を混入させたことだった。もちろん、混入の対象になったのは犯人である二人だけ。
これにより生徒たちの犯人捜しと犯人いじめを誘発。そして不登校、家族崩壊まで発展させる・・・ここまででも恐ろしいが森口が決めたゴールはもっと先だった。
大切な愛娘を殺された森口は、なぜ娘が選ばれたのか、その答えにたどり着いた。なぜ彼らが、なぜ娘を選んだのか、なぜそれは少女であるというだけでなく私の娘でなければならなかったのか。
この物語は「告白」の通り、登場人物一人ひとりの視点で告白されていくのですが、そのどれもが、母と子供の関係図であった。
森口は娘を殺されたからといって自分の手で彼らに罰を下すことはしないし、自分が彼らを誘導するわけでもなく、神が天から駒を動かすように彼らの周りの人間を動かし、自分の思う通りに動かしていったのだ。
私にも聞こえましたよ
大切なものが消える音が
愛娘を殺された森口の復讐は、犯人自らの手で一番大切な人を殺すこと。母にとっての子供なら、子供にとっての母親です。
他人の子供を殺したことでは罪の意識も感じず、更生の機会さえなかった犯人に森口は自らの手で母親を殺させ罪の意識と罪を与え足元を崩させてから更生という模範的なゴールに生徒を導いたのです。
なにがすごいって、生徒に更生を与えると言えば教師っぽいし、そういう名目で復讐を企てたとしたら母親だし、とにかくすげえ。