《内容》
イースター・コーヴへようこそ。ここはメイン州の岩石海岸の奥にある港町。メアリー・ベスとプリシラ・コノリーは母親の死を嘆き、不確かな将来に向き合っていたが、危険な男と恐ろしいもめ事を起こし、もみ消すことになる。自分たちの犯罪を隠すために、姉妹はイースター・コーヴの暗部に深く入り、町を率いる女たちの暗い秘密を暴く必要があった。
女たちの協定。
日本で言うとOUTかな?
男を殺し、それを女たちで隠すのだ。それが自分の娘の過ちだとかそんなのは関係ない。それがこの街の女たちの協定なのだ。
そいつをぶっ飛ばせ
母親が死に、妹はこのしみったれた町から出てってやる!と息巻くが、お金のない妹は酒場にいた男にたかり、その男に襲われてしまう。反動的に相手を殺してしまった妹は、姉に助けを乞い二人は男をクーラボックスに詰め込んで海に投げ捨てる。
しかし、死体の処理に使った店のロゴ入りのナイフをなくしてしまった二人は窮地に陥る。
二人の家に警察がやってくる。なんと海から死体があがったというのだった…。
その死体は姉妹が殺した男ではなくて、町の娼婦の一人だった。おばさんたち三人はその娘が誰になぜ殺されたのかを知っていた。
彼女たち三人とその元凶とつながっていたのが姉妹の母親であった。
姉妹は、回収し忘れたナイフをその犯人に捕まれていた。男が何も知らない世界で、女たちは動いていた。この惨劇を収めるために。
二人はクーラーボックスに男の死体を詰めた。クーラーボックスからはみ出た四肢はナイフで切り落として詰めた。誰にも言っていない。姉妹二人だけの秘密だった。
そして、二人は犯人と取引をして店のロゴ入りのナイフを取り戻し、一件落着・・・とおもっていた。
そう終わったのだ。
たとえ、あのおばさんが自分たちが死体を詰めたクーラーボックスを拾い上げ、きれいに洗い流していたとしても。
自分の娘たちを漁師から守るために始めた娼婦業はおばさんたち3人と姉妹の母親、そして姉妹を脅す犯人が起こしたことだった。それから町は安定し娼婦業から犯人以外は手を引いた。なぜなら、彼女たちには娘がいるからこそ、ほかの家の娘もまた同じように娘であったから。
犯人は娘がいなかった。
だから、彼女の中で、仕事は仕事であった。そしてこの仕事は娘をもつ母親からは感謝されるべきことでもあったはずだ。この5人のおばさんたちの亀裂は年々強くなっていったが、協定は常に守られていた。それは、自分たちの娘を守るということだったのだ。
いろんな見方ができるなぁと思います。薄暗いことが何もないと思っていた母親の真実が姉妹を救ったとも見れるし、若い娘は知らない場所で大人の女性に守られているとも見れる。すごく好き。この作品。