《内容》
昭和初期に起きた事件を元に、村人30人を殺した青年の狂気を描いたサスペンス。病気のために兵役から外され、村人から後ろ指を指されて暮らしていた青年が、正気を失い村人を虐殺するまでの過程を綴る。“あの頃映画 松竹DVDコレクション”。
有名な津山事件を題材にした映画。
こういうのは何も言えないですね。今のコロナだってマスクしてても咳き込んでいる人がいると電車の中とかなんとも言えない空気になりますから、この時代の結核、現代人だって同じ対応しそうな気がします。
誰でも加害者であり被害者である
主人公・犬丸継男は優秀な男子だったが、徴兵検査で「結核」と判断されてしまい、そこから転落の人生を辿る。
女たちは継男が優秀だからこそ夜這いを拒まなかったが、結核という不治の病と、徴兵検査に落ちたという事実により、継男を拒むようになった。
それからの継男は何をやってもうまくいかなかった。今まで優秀な男子としてもてはやされていたからなのか、病や検査結果に落ち込んでもそこまで周りの評価が変わるとは思っていなかったようにみえる。
もしかしたら確かめるように夜這いしたりつっかかったりしていたのかもしれないが。
だが、女は冷たく「穀潰し!」となじったり、夜這いにきた継男を前に両手で口を覆ったりして拒絶を隠したりしなかった。
次第に恨みつらみでいっぱいになった継男はある計画を立てる…。
よく問題が起きたときには加害者・被害者、どちらが悪い、どちらが正しい、というのを考えてしまうのだけど、人はある場面では加害者だったり、被害者だったりして定まらないものです。
教えてください
谷口くん私は
不当に部屋を追い出されたいじめられっこですか?
強制的に毒を吸わせたいじめっ子ですか…?
煙草を吸ってたら部屋から追い出されてしまった先生。そんな先生にいじめられっ子だった谷口君が「いじめられっ子を救えるようないい先生になりたい」と言ったことに対する先生の返答はこうでした。
物事の一面だけを信じることは、ちょっと危険なんだよなぁと思う。具体的にどう危ないのかが言葉にならないのだけど、こういう考えは逃げ場がないから、行き詰ったときに爆発する。
そしてそれはたぶん、多くの人の血を見ることになる。