《内容》
韓国の古典怪談をモチーフに、怨霊に取り憑かれた家に住む家族の恐怖を描いたミステリーホラー。入院先から家に帰った姉妹が、継母への敵対心を露にしたその日から怪奇現象が起こり始める。スピルバーグが史上最高額でリメイク権を獲得した話題作。
モチーフは韓国の古典怪談『薔花紅蓮伝』で、継母にいじめられ死んだ姉妹のお話らしいんですね。
パッケージからめっちゃ怖そうな匂いがぷんぷんしてたんですが、実際は全然怖くないです。悲しいです。ただただ本当に悲しいだけ。
てか、「メビウス」「愛のタリオ」「箪笥」に共通するのが不倫。犠牲者はいつも子供。クソな大人はほんとクソ。
悲しすぎる姉妹の物語
姉のスミと妹のスヨンは仲の良い姉妹で、内気で怖がりな妹スヨンのことをいつもスミが守っていた。
二人の母は幼いころに死んでおり、父親の再婚相手の家にやってきた二人は、継母を認めなかった。継母と姉妹の間には大きな溝があり、継母は懐かない娘たちに腹を立てていた。
継母ウンジュは、反抗的な態度をとるスミとは対立するが、怖がりでいつも姉の後をついて回るスヨンとは特に話をしなかった。
だが、スヨンが反抗したとき、ウンジュは箪笥にスヨンを閉じ込めたのだ。
「助けてお姉ちゃん!」と叫ぶも、スミにその声は届かない。スミはスヨンをいじめたウンジュとさらに対立を深めるが、真実はまったく別の物語だったのだった。
スヨンが折檻されて血だらけになった大きな袋に恐る恐る触れるスミ。
ネタバレします
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たぶん冒頭部分から、妹のスヨンがスミにしか見えていないことはなんとなく観客にも分かるようになってます。父はスミにしか話しかけないし、スミの名前しか呼ばないから。
そしてウンジュにいじめられ傷ついたと思われるスヨンは、実は箪笥の中で首を吊っている母親を発見し、助けようと思ってロープを動かしたところで箪笥の下敷きになり絶命します。「お姉ちゃん助けて、行かないで・・・・」と涙しながら。
そのときスミとウンジュは箪笥が倒れる大きな物音でスヨンの部屋に行こうとしますが、鉢合わせした二人は対立してるせいで同じ場所に向かうのを避けます。
スミは振り返りながらも家を出て、後日妹と母親が死んだことを知るのでしょう。
大切な妹が自分に助けを求めていたとき、自分は継母への怒りで妹を見捨てた、その思いがスヨンを作り出し、同時にスヨンはおそらく亡霊としてあの家に縛られている。
さらにウンジュは自分が直接手を下したわけではないが、家族を崩壊させた張本人であることには変わらないため、姉妹から恨まれ続けている。
原作の古典はハッピーエンドまで描かれたみたいだけど、救いようないね…この物語。
パッケージすごくきれい。