深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

【映画】永遠に僕のもの~人生は死ぬまでの暇つぶし、を体現したら天使になった~

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《内容》

ブロンドの巻き毛に透き通る瞳、艶やかに濡れた唇、磁器のように滑らかな白い肌。神様が愛をこめて創ったとしか思えない美しすぎる17歳の少年、カルリートス。彼は欲しい物は何でも手に入れ、目障りな者は誰でも殺す。息をするように、ダンスを踊るように、ナチュラルに優雅に。やがて新しい学校で会った、荒々しい魅力を放つラモンと意気投合したカルリートスは、二人で様々な犯罪に手を染めていく…。

 

 大体映画400本くらいみて最近思うのがパッケージの重要性。

人は見た目が9割っていう言葉あるけど、パッケージもそうだよなぁ、と。だって、惹かれなきゃ内容見ないもんな・・・って。

人は見た目が9割 (新潮新書)

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  • 作者:竹内一郎
  • 発売日: 2012/07/01
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人生は死ぬまでの暇つぶし

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 私も人生は死ぬまでの暇つぶしと思ってますが、奪うより与えたい人間で、たぶん世の中はそういう人たちが9割なんじゃないかなぁと思う。

 自己発信のブログとか日常系動画が人気なのも、承認欲求もあるかもだけど、それで誰かの役に立てたらいいなって気持ちがあるからだと思う。

 

 んで、この作品は奪って奪って奪いまくった人間があまりに美しい少年だった、というだけの話です。

 なぜ話題になるかというと、犯罪学のロンブローゾ理論に全く当てはまらない美少年が大犯罪を犯したことにあります。

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 あまりに美しいから、誰も彼をそこまで疑わない。やばいやつだと思っても、冷たい態度をとったりしない。

 でもそれは別に特別なことじゃないような気がして、単純にこの映画は天使が悪いことしてるのを見る映画って感じです。

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  暇つぶしに欲望はないから、盗んだ宝石を相方の股間隠しに使ったり、ホテルで眠りこけてる老人にブローチをつけちゃったり、とにかくお金も価値も道徳も命もどーでもいいという感じ。

 そこにスレた感情もつらい過去も恨みも何もなく、単純に何にも興味がない。ただ、両親にはありがとう、という感じが人間離れしていたので容姿と相まって天使だなぁ、と思いました。

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  天才はどこまでいっても満足しなくてつらいなって思って、でも何にも興味持てないのもつらいなって思って凡人でよかったって思いました。