《内容》
アメリカで暮らす大学生のダニーと恋人のクリス、その仲間たちは、交換留学生であるペレの故郷スウェーデンで夏至（ミッドサマー）に行われる祝祭に誘（いざな）われる。その村では、90年ごとに9日間の浄化の儀式が行われ、人々は着飾って様々な出し物をするのだという。人里離れたヘルシングランド地方、森の奥深く、美しい花々が咲き乱れる“ホルガ村”を訪れた５人は“白夜”のもと、優しく穏やかな村人たちから歓待を受ける。しかし、閉鎖空間の中、次第に不穏な空気が漂い始め、ダニーの心はかき乱されていく。妄想、トラウマ、不安、恐怖……それは想像を絶する悪夢の始まりだった。
すごい話題になったしヘレディタリーが好きだしで、primeになって速攻見ました。
要約すると、「大人版不思議の国のアリス」です。
ホラーとも言えるしダークファンタジーもあるかな～と言う感じ。ヘレディタリーは完全なるオカルトだったけど、これはそこまで怖くない。狂ってるだけ。
夢落ちで終わらないアリスの世界
人生は"季節"だ
18歳までの子供は"春"
18歳から36歳までは巡礼の旅をする"夏"だ
そして36歳から54歳は労働の年齢 季節は"秋"
54歳から72歳は人々の師となる
主人公のダニーはパニック障害と戦う大学生。
妹も同じく精神疾患を患っており、不審なSNSを投稿後両親と一緒に心中してしまった。
悲しみのどん底に陥ったダニーは唯一頼れる彼氏・クリスチャンに連絡するが、クリスチャンはダニーと別れたいが別れた後後悔するかも…とウジウジ男友達に相談。
ダニーへの愛情が薄れながらも付き合いを続けるクリスチャンに、ダニーは自分が大事にされていないと感じる。お互い見ないように過ごしていたある日、留学生のペレから故郷スウェーデンのホルガ村の夏至祭に来ないかと誘われる…。
「不思議の国のアリス」は、主人公アリスが喋りながらぴょんぴょん飛んでいく白ウサギを追いかけて穴に落ちたら、歌を歌う花たちや、たばこをふかす芋虫、かよわい牡蠣を誘惑して食べちゃうセイウチ、ティーカップを紅茶に浸して食べてる三月ウサギなどなど奇妙なキャラクターに出会いながら白ウサギを探すっていうファンタジーです。
アリスは強引に踊らされたり、お茶を飲まされたり、仲良く話してたと思ったら急に追いかけまわされたり、とにかく不思議の国の住民に振り回され続けます。そしてハートの女王に首を切られる寸前で夢から醒めるのですが、今回のアリスことダニーの夢は醒めません。
アリスと違い、ダニーがハートの女王になってクリスチャンの首を切っておしまい！と命令するのです。
アリスが元いた場所に帰るのとは反対に、この世界に腰を落ち着かせたダニー。
じゃあアリスとダニーの違いは？
アリスが目を醒ますのは、姉の声かけによってでした。アリスには帰ってくる場所があり、その場所からずっと呼ばれていました。(ここらへんノラガミ思い出しますわ)
しかし、ダニーの家族は一家心中しており、さらに恋人のクリスチャンは自分の誕生日を忘れたり、ホルガ村の娘や他の多くの女性と性行為をしていたり、どんどん帰り未知の存在は薄れていきました。自分に優しくしてくれるのは、ホルガ村の娘たちとここに連れて来たペレだけでしたから。
家族の心中の一員にも入れず、彼氏とその友達のコミュニティにも入れてもらえなかったダニーを受け入れてくれたのはこの村だったのでした。
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グロイシーンがあるので、ホラーといわれるのは分かりますが、このコミュニティの変更はわりと現実世界にありますよね？最後は炎で自分の心の闇を浄化。72歳になったら死んでしまうけど、ダニーにとってはハッピーエンドな結末だったんじゃないかなぁと思います。
