《内容》
NY郊外の館で、巨大な出版社の創設者ハーラン・スロンビーが85歳の誕生日パーティーの翌朝、遺体で発見される。名探偵ブノワ・ブランは、匿名の人物からこの事件の調査依頼を受けることになる。パーティーに参加していた資産家の家族や看護師、家政婦ら屋敷にいた全員が第一容疑者。調査が進むうちに名探偵が家族のもつれた謎を解き明かし、事件の真相に迫っていく―。
バクラウで知って見てみた。
ミステリー作品にあまり思い入れがないのが残念。たぶん、ミステリー好きだったらめっちゃ感想書けそう。なんとなーく「オリエント急行殺人事件」を思い出した。バクラウや半地下の家族との共通点は階級と不平等。この映画はこの3つの中で一番オシャレです。
主人公のダニエル・ブレイクのせいか、イギリスの作品だと思ってたらアメリカの作品でした。名探偵がぜったいイギリス人なんだよなwww
大富豪の死と移民の子
登場人物は以下である。
ハーラン一家
ハーラン・・・亡くなった大人気ミステリー作家
リンダ・・・ハーランの長女で会社経営
リチャード・・・リンダの夫、浮気の事実をハーランに知られている
ランサム・・・リンダとリチャードの息子で問題児、この一族と距離を置いている
ウォルター・・・ハーランの息子で出版社のCEOだが、ハーランから解雇を言い渡されていた
ドナ・・・ウォルターの妻
ジェイコブ・・・ウォルターとドナの息子。政治活動に夢中。ナチ、ネトウヨのクズ、と言われている。
ジョニ・・・ハーランの亡き長男(ニール)の嫁。ハーランを騙し金を巻き上げていたことをハーランに気付かれ援助を打ち切られた
メグ・・・ジョニとニールの娘。看護師のマルタと仲が良い
その他の登場人物
マルタ・・・移民の子でハーラン専属の看護師
フラン・・・家政婦。ハーランの遺体の第一発見者
ブノワ・・・匿名の手紙が来てこの事件に介入した名探偵。この物語の主人公。
エリオット・・・地元警察
大人気ミステリー作家で大富豪のハーランがパーティの翌日死体となって発見された。状況から”自殺”と警察は断定するが、名探偵ブランによって家族への聞き込み調査が行われる。
ハーランが自殺であることを死んで疑わない家族は、事件性よりも財産分与が気になりソワソワしていた。
だが、ブランの聞き込みによりパーティの中でハーランと口論になったり、パーティ以前に不穏な関係となっていた者がいることが分かった。
ブランは嘘つきしかいない関係者の中で嘘をつくと吐いてしまう正直で素直な看護師・マルタをワトソンくんと呼び、事件を解決しようとする。家族はマルタに優しく、家族同然だと言っていた。しかし、遺産相続の発表で全財産をマルタに相続させるという言葉が読み上げられると、家族は手のひらを返しマルタを追い詰めていく。
これからもどうか忘れないで
あなたは自分のルールを守り抜き
ゲームに勝った
その善良さで
ブランはマルタの真実の告白は一見筋道が通っているように思えるが、それもまた不完全である、と言う。もしマルタの告白が真実なら、私に依頼してきた人物は誰で、何が目的なのか?、と。
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マルタは財産放棄しなければマルタの母が不法移民であることをバラすと脅される。家族同然というのは"自分たちに害がなければ"という条件付きであったのだ。そのような他者を利用価値でしか判断できなくなっている子供たちへの最後の愛としての突き放しをしたハーランと、優しさというルールで家族を見つめる最後のマルタのシーンはスカっとでもなく苦虫を噛むような最後であった。