深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

【映画】青くて痛くて脆い〜ちゃんと傷つけ〜

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《内容》

人付き合いが苦手で、常に人と距離をとろうとする大学生・田端楓と空気の読めない発言ばかりで周囲から浮きまくっている秋好寿乃。ひとりぼっち同士の2人は、「世界を変える」という大それた目標を掲げ秘密結社サークル【モアイ】を作るが、秋好は“この世界”からいなくなってしまった…。秋好の存在亡き後、モアイは社会人とのコネ作りや企業への媚売りを目的とした意識高い系の就活サークルに成り下がってしまう。取り残されてしまった楓の怒り、憎しみ、すべての歪んだ感情が暴走していく……。アイツらをぶっ潰す。秋好を奪ったモアイをぶっ壊す。どんな手を使ってでも……。楓は、秋好が叶えたかった夢を取り戻すために親友や後輩と手を組み【モアイ奪還計画】を企む。青春最後の革命が、いま始まる−− 。

 

大学行ってないから、こういうの全然分からない(元も子もねぇな)

愚行録の時も思ったけど、大学って何しに行くの??

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まぁ映画になるような一部だけしか知らないからそう思っちゃうんと分かってるんだけどね。

 

青くて痛くて脆い

 もうタイトルがこれしかないだろ!ってくらいハマってる。住野よるさんてタイトルめちゃくちゃセンスあるよな、と思う。世代にハマる言葉選びというか、おしゃれ。

 

 主人公田端楓(男)は、人を否定しない、傷つけない、をモットーに生きる事勿れ主義だ。なるべく目立たないようにして、人と深く関わらないようにする。それは彼がタイトル「青くて痛くて脆い」を背負っているからだ。

 

 対してヒロインの秋吉寿乃は真逆。人を信じて、積極的にコミットして一緒にいようとする。これもまた、タイトル「青くて痛くて」の象徴である。青くて痛くて、でも脆くはないからガンガン行こうぜ!で「モアイ」というサークルを作っちゃう。

 

 「なりたい自分になる」がモットーなモアイは他の大学生には白い目で見られる。意識高い系、ヤバっみたいな。だけど二人は二人きりの細々とした慈善活動を続ける。だが、その時間は限りあるものだったのだ…。

 最後、主人公田端楓は脆い部分を切り捨てて、傷ついても生きていけると自分を信じられるようになる。こういうのって青春なのかな?こういう時期を持っていない人間からすると、ファンタジーを見てるような、どこかまっったく違う遠い国のお話を見ているような感じでした。