深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

作家別ーG・ガルシア=マルケス

エレンディラ/G・ガルシア=マルケス~男に閉じ込められた祖母と男によって新たな世界に飛び出した少女~

≪内容≫ コロンビアのノーベル賞作家ガルシア=マルケスの異色の短篇集。“大人のための残酷な童話"として書かれたといわれる6つの短篇と中篇「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」を収める。 小説家とは何が決めるのか、面白さか奇抜さか…

予告された殺人の記録/G・ガルシア=マルケス~集合的無意識が一人の人間を殺すことはあり得るのか~

≪内容≫ 町をあげての婚礼騒ぎの翌朝、充分すぎる犯行予告にもかかわらず、なぜ彼は滅多切りにされねばならなかったのか?閉鎖的な田舎町でほぼ三十年前に起きた幻想とも見紛う殺人事件。凝縮されたその時空間に、差別や妬み、憎悪といった民衆感情、崩壊寸前…

百年の孤独/G・ガルシア=マルケス~無から有を生み出すとはまさにこのこと~

≪内容≫ 蜃気楼の村マコンド。その草創、隆盛、衰退、ついには廃墟と化すまでのめくるめく百年を通じて、村の開拓者一族ブエンディア家の、一人からまた一人へと受け継がれる運命にあった底なしの孤独は、絶望と野望、苦悶と悦楽、現実と幻想、死と生、すなわ…