深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

作家別-三浦綾子

続 氷点/三浦綾子~包帯をまいてやれないのなら、他人の傷に触れてはならない~

《内容》 辻口病院長夫人・夏枝が青年医師・村井と逢い引きしている間に、3歳の娘ルリ子は殺害された。「汝の敵を愛せよ」という聖書の教えと妻への復讐心から、辻口は極秘に犯人の娘・陽子を養子に迎える。何も知らない夏枝と長男・徹に愛され、すくすくと…

氷点/三浦綾子~自らのアイデンティティーを失ったとき、人はどう生きる?~

《内容》 ある夏、北海道旭川市郊外の見本林で3歳の女児が殺される。父親、辻口病院院長の啓造は出張中、母親の夏枝は眼科医の村井の訪問を受けている最中の出来事だった。夏枝と村井の仲に疑いを抱いた啓造は、妻を苦しめたいがために、自殺した犯人の娘を…

積木の箱/三浦綾子~地獄とは、もう愛せないということだ~

《内容》 親と子、教師と生徒の絆を深く描く問題作。旭川の私立中学校に赴任した教師の杉浦悠二は、生徒のひとり、佐々林一郎の暗い表情が気になっていた。じつは一郎は、実業家の父を持つ裕福な家の息子であったが、姉だと信じていた奈美恵が父・豪一の愛人…

道ありき/三浦綾子~いい加減に生きることに慣れたら私はダメになってしまう~

《内容》 教員生活の挫折、病魔――絶望の底へ突き落とされた著者が、十三年の闘病の中で自己の青春の愛と信仰を赤裸々に告白した心の歴史。 なにかの記事かamazonのコメントかなんかで「読書に興味を持ったのは三浦綾子の氷点。娘を殺した犯人の子供を養子に…