≪内容≫
あるところにかわいいくろいおとこの子がいました。なまえをちびくろ・さんぼといいました。 さんぼが新品の服を着て森を歩いているとトラが次々あらわれて?!
かの有名なトラがぐるぐる回ってバターになっちゃう話です!
私が小さい頃に読んだ絵本ってなんだったかなぁ。
もうあんまり覚えていないけど、「ちびくろ・さんぼ」は全く知らなかったです。
1~3まであるんですが、すっごく楽しかった。
すっごくいいなって思いました。
ちびくろ・さんぼ
一話目はトラがバターになるやつです。
4匹のトラがぐるぐるぐるぐる木のまわりを回って、回り続けて、最後にバターになっちゃう。
絵本って、大人になると深い発見があったり、裏のテーマみたいなものが見えたりするんですが、この本は単純に楽しいお話です。
作者のヘレン・バンナーマンが訳あって一緒に住めない自分の子供たちに送った物語だそうです。
さんぼという名前が黒人の蔑称だったり、真っ黒だったりすることから、人種差別の見方もあり、絶版扱いもあったようです。
私はずっとジャングルのお話かなー?と思っていました。アフリカとかインドとか。
作者の真意は分かりませんが、遠く離れた子供たちがいるイギリスと自分たちのいるインドの違いを伝えたかったのかな?とも思いました。
自分の国にないものってワクワクしますよね。
パンダとか。
ちびくろ・さんぼ♦2
さんぼに双子のおとうとたちが生まれる。
赤い帯のちびくろ・うーふと青い帯のちびくろ・むーふ。
かわいいおとうとたちが猿に攫われてしまう!
さんぼはおとうとたちを助けるべく、猿の痕跡を辿る・・・!
家族を思う者には喜びが得られる。
といったハートフルな内容。
トラがバターになるような奇怪な内容ではないけれど、うーふとむーふが攫われたヤシの木の上に登る方法がとってもファンタジー。
こういう発想はとっても面白いし、最高にセンスがいいと思う。
私にはそんな想像力はない、と思う。
子供たちが(大人も)わくわくしちゃうような想像が出来るってそれだけですごい才能ですよね。
ちびくろ・さんぼ♦3
今回はトラがミツバチになる話。
トラの模様とミツバチの模様って黄色と黒で確かに似ていますよね。
だけど、こんな発想は全然思い付かなかった。
そしてやっぱりすごく面白い。
人の役に立ったことで本を手にいれ、本に夢中になっているところをトラに囲まれてしまったさんぼ。
そこで本と一緒に渡されたカエルがさんぼを手助けします。
絵本の良さって分かりやすさだと思っています。
子供が読んで「ぼくも誰かが困ってたら声をかけるぞ!」という風に、もし自分が主人公だったら、もし自分が絵本のような出来事に遭遇したらどうするか、その手ほどきのような役目を感じています。
大人になるとね、「カエルは結構です。」とか言っちゃいそうですし。笑
子供の素直さを伸ばすような本だな~と思って読んでいました。
しかもトラがバターになったりミツバチになったりする話を聞いたら、黒いスーツに白いワイシャツの就活生とかサラリーマンを見たら「シマウマになっちゃうかも」とか思えそうだし。
面白くないですか、そういこうことを思い付くような脳だったら。
子供が出来たら絵本をたくさん一緒に読みたいなぁって思います。
その時が来るかは全く分かりませんが、もし来たら、絶対に「ちびくろ・さんぼ」を読みたいと思っています。