深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

【映画】愛のタリオ~出会う女すべて不幸にする男がモテる理由~

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《内容》

ソウルの大学で不祥事に巻き込まれ、片田舎に講師として赴任してきた教授ハッキュは、退屈な毎日に辟易していた地元の少女ドクと出会い、激しい愛に溺れる。しかし、ハッキュは復職することになり、妊娠したドクを中絶させ1人ソウルへと戻る。だがそこには、ハッキュの度重なるスキャンダルが原因でうつ病になった妻の自殺した姿があった―。R18+

 

 タリオって受けた罰と同じ罰を相手に与える、という意味なんですね。

韓国映画を見終わった後の感情って割と似通ってて、「なんで自業自得なのに泣いてしまうんだろう、惹きつけられてしまうんだろう。。。」ということです。

 この映画も2回目で作業用としてつけてたらいつの間にか見入ってしまいました。エンターテイメント性がほんとに強い。

 

クズなのに才能がある人が一番モテる

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 大学教授のハッキュはスキャンダルの疑いで大学を追い出され、田舎の小説家コースの講師となる。妻と一人娘がいたが、妻はハッキュの不倫に振り回され鬱になっていた。

 ハッキュは小説を書くためには、常に若い精神が必要だといい恋をするようにと生徒たちに言う。そして、小さな遊園地で働く少女・ドクと激しい恋に落ちるのだった。

 

 ドクは耳の不自由な母親と二人暮らしで手話で会話をしていた。仲の良い親子と評判だったが、ハッキュと恋をするようになってからドクは無断で家を空けるようになった。母を捨てハッキュの子供まで身ごもった矢先、ハッキュの復職の許しが出て、ハッキュはソウルへ帰ることに。

 

 幼いドクは、その場限りの発言で生きているハッキュの言葉を信じ、堕胎し、妻と離婚することを信じたが、手切れ金を渡され、別れを告げられる。なんたる偶然か、そのときドクの家は、コンロの火がカーテンに引火し燃え始めていた。

 耳の聞こえない母が眠っているため、急いで家へと走るドクと、消防署に電話はしたものの、ドクとの関係がバレることを恐れたハッキュは見殺しにしてその場を去ったのだった。

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 とにかくハッキュを取り巻く女、妻はハッキュの度重なるスキャンダルにより自死ドクは母と子を失いハッキュの娘もまた借金取りに売られるのだ。

 なのに、この女たちは憎しみを持ちながらも目が見えなくなったハッキュの手となり足となるのだ。

 

 なぜこんなクソと?と思うような男と結婚したり付き合ったりすがったりする女性を映画やニュースで見るけど、たぶんクソだけど人より秀でたものがあるか、人より他人の人生にドラマを作ることができるのだと思う。あとは、こういうクソは総じて天然か?と思うくらい人を信じたり、人に頼るのが息するようにできるので、できないことが山ほどある。

 

 そしてできないことがあるということは人にやるべきことをあげられるということでもある。しかもそれが凡人でなく、ベストセラー作家なりスポーツ選手なり人気youtuberなり、とにかく名声があればなおそのやるべきことの価値は上がる。

 なぜなら、そのやるべきことはクソだけでなくクソの才能を待ってる人への貢献にもなるからだ。

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 初めて愛した人に裏切られ、その人の子供も失い、母親も失ったことを思うとドクが復讐に走ったのも分からないわけではないのですが、ほぼ無関係の娘に手を出したことはドクの生み出した罪です。

 だからラストもそりゃそうでしょとなるのに、理屈通ってるのに、わけわからん涙が自分の目から流れてました。

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 確実に言えるのは、純愛だろうが不倫はダメ、絶対。