深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

ふたご/藤崎彩織~好きだから頑張る、それが一番強いし輝いてる~

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≪内容≫

彼は、わたしの人生の破壊者であり、創造者だった。異彩の少年に導かれた孤独な少女。その苦悩の先に見つけた確かな光。SEKAI NO OWARI Saori、初小説!

 

うちの会社に

うがい・手洗い・ドラゲナイ

っていう標識がありました。

私セカオワ知識ほとんどないのですが、このおかげでドラゲナイだけ知ってます。

これsaoriさんとフカセさんの話でいいんですかね?

よく分からないけど面白かったです!

 

好きなことがある方が稀かもしれない

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「でもさ、俺は思うんだよ。努力出来る充実した人生と、ゴロゴロしながら今日も頑張れなかったって思う人生と、どっちか選びなさいって聞いたら、みんな充実した人生を選ぶでしょう」 

 

頑張れない人間に対して人は「甘えてる」って判断を下すけど、頑張れた方がいいに決まってんじゃん、という月島。

 

 最近よく思うのですが、「好き」とか「努力」とか「頑張り」って人によって幅が違いすぎて共通言語にするのがかなり無理あると思うのです。

 上っ面の会話の中で使うなら最適だけど、突っ込んで話したいときに「努力次第だよ」って言われてもざっくり過ぎて、つかめない。

 

 

 だから自己啓発本とか名言シリーズとか、そういったものが響く人は作者や発言者の感覚が似通っているから響くのであって、響かない人、または効果がない人は距離がありすぎるのだと思う。

 

 どっちの人生がイイってことじゃないと思うのですが、好きってものは思ってたより見つからないものなのかもしれないなぁ。と読んでて思いました。

 

 

 別に好きがあったって強いわけでもなんでもないのですけどね。

 好きなことをしてる人が放つ特別な輝きみたいなもんは分かります。

 だけど、この歳になると色んな人を知るので、好きなことをしてると思っていた人が実はやらされていただけだったり、周りに流されてやってたり、好きと思い込んでいただけだったという真実にぶち当たることもあります。

 

 そうなると本当に好きなことをしている人や好きなことを好きと自覚していたり、それに正しいベクトルで好きを注ぐことができる人というのはかなり貴重な気がします。

 

別に好きだから努力しなきゃいけないわけじゃないですが、努力して近付きたいと思える好きが職業に繋がったらそれはかなり幸運なことなのかもしれません。

夏子が月島に近づきたくて頑張るシーンはすごく切なくて輝いていました。これが本当にsaoriさんとフカセさんなら、saoriさんは本当に本当に苦しい道を歩いてきたんだなぁと思う。好きだから頑張る。そういう素直で純粋な気持ちって強いし、すごく輝く。