≪内容≫
親友たちとハメを外して楽しむだけのはずだった独身最後のパーティーは、恐るべき生き物を偶然解き放ってしまったことで、生き残りをかけた過酷な戦いへと一変する。
男性陣はね、独身最後のパーティーイエァアアアアアアア!!!↑↑みたいなテンションで奈落の底に落ちて行きます。ホラーって私の中だと男性の方が死ぬ率高く思うんですけど、気のせいですかね。
新妻と成行きの女を同時に愛しちゃう男
主人公は助手席でイヤホンをしながら明後日の方向を見てるジョナ。彼が新婚の夫で、運転しているのが兄。後ろの二人は親友。ノリノリの兄貴と友達に連れられてやってきたジョナは、新婚らしくラブラブ真っ最中な新妻に思いを馳せている。本当は行きたくないけど、友達の心遣いを無下にできない。
男4人で妻でも彼女でもない女性に胸をときめかせ、ワンナイトラブっちゃおうぜ☆というノリであった。
妖しいマスクをつけたダンサーや奇妙な客立ち。その異空間にいるだけで楽しくなってしまいます。そんな四人組、暫くダンサーに目を奪われていると、オーナーらしきおっさんが謎の黒マスク女たちを引き連れてステージにやってきた!なんと、ジョナたちを歓迎して特別なパーティーを行うと言う。
その特別なパーティーの代金を「最も大切な母親との記憶」で支払え、と言われる。オーナーが渡そうとしているのは「経験」であった。怪しさMAXだがお酒の力もあってか男のプライドってやつなのか、誰も反対しない。時には断る勇気も必要だなぁ、命が欲しいなら。
なぜこんな記憶を支払いに要求したのか。
私が思うに、「母親との記憶」というのは別に血の繋がりがなくても実際の母じゃなくてもかまわない、自分のルーツという意味だと思うのです。それを失くすってことは帰り道を失くす、ということです。
ジョナは他の三人が支払いを済ませている間に部屋の奥の扉から、その「経験」をしに足を進めます。すると 特別な相手は実は閉じ込められている存在だと思ったジョナは独身最後の無茶として彼女を救いだそうとする。
しかし彼女、実は相当やばたんな生物だった・・・。
【名前】リリス
【属性】闇
【攻撃】変身、歌を歌う、ビンタ、吸血
彼女の歌を聞いた人間は彼女の虜となり殺される。
ちなみにタイトル「サイレン」はオデュッセイアに登場するセイレーンからきてるらしい。
ちなみに彼女がリリスだと判明したのはこのオーナーがそう呼んだから。
さて、主人公ジョナ・・・は置いといて、ジョナの新婚の妻を見てみよう。
顔は問題じゃない。問題なのは名前です。そう、妻の名前はエヴァ。
日本人ならピンとくる。エヴァといえば・・・・
新世紀エヴァンゲリオン コミック 全14巻完結セット (カドカワコミックス・エース)
- 作者: 貞本義行
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- メディア: コミック
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エヴァンゲリオン!!!
まぁ冗談のようで冗談じゃないのが、エヴァンゲリオンでも出てきましたね、リリス。世の中の作品って実は結構繋がってるよね・・・神話で。と思った。エヴァンゲリオン=母=新妻という構図ですねえ。
ユダヤ伝承的には、アダムの初めの妻はイヴじゃなくてリリスなのです。ちなみにアダムとリリスの子供(悪霊)はリリンと呼ばれ、「新世紀エヴァンゲリオン」の中でリリンは人間となっています。楽しくなってきましたー!
さて、ジョナはリリスと仲間を交換することをオーナーと契約しました。
「エヴァのもとへ帰るんだ」というのは、ただ単にお前独身だからとりあえず俺の嫁さんのとこに一緒に行こう!っていうお気楽なものじゃなくて、すでにエヴァ(母との絆)を支払いで失った友のための道標になる、という意味に聞こえました。
面白いのが、ジョナがリリンとすると最初の母リリスと二番目の母エヴァ(イヴ)どっちの元に帰るの?っていう、なぜか生々しい生き別れの親子関係みたいになってるんですよね。
どっちもお母さんだからどっちもジョナを愛してるんだよな。
迷うなぁ☆エヴァなの?リリスなの?どっちが好きなの~?
というラブコメ的要素もあるし、現代的不倫ドラマっぽいのに、めちゃグロイゴシックホラーでした。魔法陣とか儀式とか出てくるので好きな人はけっこう好きな映画だと思います。
プライムビデオかなり楽しんでる。