≪内容≫
雑誌『ミレニアム』を発行するミカエルたちの会社は経営危機に陥り、株式の30パーセントを大手メディア企業のセルネル社に売り渡していた。ミカエルにも優れた記事がなく、時代遅れの記者との非難にさらされていた。そんな彼のもとに、ある男から大スクープになるという情報が持ち込まれる。人工知能研究の世界的権威であるバルデル教授が何か大きな問題を抱えているようなので、会ってほしいというのだ。男の話からリスベットが関係していると確信したミカエルは、彼女に連絡を取ろうと試みる。一方、アメリカのNSA(国家安全保障局)は、産業スパイ活動を行なう犯罪組織の関連会社からバルデルが革命的な研究成果を持ち出したため、彼の身に危険が迫っているとの情報を得る。折しも、鉄壁の防御を誇るNSAのネットワークに何者かが侵入した!
これ・・・!昨日公開したばかり・・・!
予告見る限り、ちょっと原作と違うのかなぁ?というイメージ。
原作は全く似てない双子で、超絶美女設定の妹カミラですが、予告だとエキセントリック姉妹みたいになってますね。
蜘蛛の巣=ネットワークという意味で間違いなさそうです。今回はがっつりインターネット関連の犯罪+3巻から続く数式。ここらへんガリレオみたい・・・やっぱりミステリーって理系なのかな?
※2020/3/1映画版感想です↓
ミカエルとリスベットの変化
原作者のラーソンは前回までの三部作を書いて亡くなってしまったため、四からは依頼を受けたラーゲンクランツが書いています。
キャラクター達は変わっていないし、今まで文字としてしか登場してこなかった妹カミラまで現場に出てきて面白い展開になってます。
しかし、何というか・・・やはり何かが違うというか、変わってしまったものはあるように思います。
三部作はものすごいスピード感がありました。恋愛もあるけれど、何よりもジャーナリスト・ミカエルの情熱だけで世界が変わるんじゃないかと思えるほど、彼の情熱の強さが際立っていました。
ですが、四作目のミカエルは世間から痛烈なバッシングを受けて、ジャーナリストである自分自身さえ見失いそうなところから始まります。
三部作まではとにかく色んな女性とベッドインしていたミカエルが、本作では禁欲的です。三作目で将来まで考えていたっぽいモニカ刑事とのその後は書かれてないし、エリカとも距離感あるし、なんだかミカエルの生命力が薄らいでいるのです。
ではその生命力がリスベット側に移行したのかというとそうでもない気がする。
リスベットは妹カミラとの対決になるのですが、それよりも数式とハッキング、そして天才児アウグストへの母性のようなものに目覚め、悪を叩くより弱き者を守るというスタンスになっていました。
内容はとても読みやすく、分かりやすくて、サスペンス要素もあり、ぐいぐいページをめくらせるのですが、なんだかさみしく感じた読後でした。
作者が変わったからか、それともキャラクター達が大人になったからか、はたまた自分が変わったのか?もしれません。だけど、カミラとの対決はもっとギリギリないつもの感じを期待してしまった分、「えっ・・・いきなり終わった・・・?」と思ってしまった。とはいえ、五巻へと続く・・・って感じだろうとは思いますが。
本作は三部作を読んでからじゃないと面白さが伝わらないかなぁ?と個人的に思います。ミカエルのうざいほどの情熱に助けられる感じとか、リスベットの強さや脆さが本作では省かれている(というかもう知ってるよね?っていう意図に感じた)と思うからです。
五巻への序章感が否めない本作。そういう意味では欠かせない一作とも言える。
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映画の方が面白かったらどうしよう・・・。