深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

【映画】スノーデン~その船に国民が乗り込んでいる以上、採決は取られるべき~

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≪内容≫

 社会派監督、オリバー・ストーンが“エドワード・スノーデン”の真実に迫ったサスペンスドラマ。足に大怪我を負い軍を除隊したスノーデンは、CIAに採用される。派遣されたスイスのジュネーヴで、彼は政府の実態を目の当たりにし、不信を募らせる。


 気がつけばジョセフ・ゴードン=レヴィットが出てる映画ばかり見てる気がする。ディーンフジオカに似てるんだよな。この映画で「攻殻機動隊」ってワードが出てきたのがジワりましたwまさかのww

 

情報は等価交換料

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  huaweiの問題でタイムリーな話題ですが、googleも監視してますよってのは割りと有名ですよね。だからもうすでに諦めというか、使い心地や住みやすさ、生きやすさ、情報を簡単に仕入れるために情報が見られている、もしくは見られる可能性があるというのは回避できない、というのが私の思っているところなんですが、スノーデン氏は実際にその状況を見ているからこそ、その危険性や非人道的さに警鐘を鳴らしました。こうやって鳴らしてくれる人ってすごく貴重ですよね。

 

 ほんとびっくりだけど、日本もアメリカに反旗を翻したらインフラ壊滅させるプログラムを仕込まれてるっていうんだからサ・・・。

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  さて、そのスノーデン氏は対テロ戦争のために軍に志願したのですが怪我で除隊してしまいました。それくらい国に対して愛を持っている人だったのです。だからこそ国を守るために武器を持つのではなく頭脳で何とかする道を選びました。

 スノーデンはめきめきと頭角を出していきますが、出世していくとどんどん内部に入り込んでいくことになります。そこで見たのは、まったく必要の無い情報までもが特別な検索プログラムで確認できるというものでした。

 たとえば、イスラム系の女性が大切にしているヒジャブの下を覗いたりね・・・。そういうまったくテロと関係の無い人の大切にしているプライバシーまでを覗く政府のやり方にスノーデンは疑問を感じたのです。

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  「知る」ってことは、大きなリスクを背負うことになりますよね。それに責任も。だから何も知らない子供には責任はなく力も無い。知識は武器になり力を与えてくれる代わりに諸刃の剣となる場合もある。

 

 スノーデンは政府のやり方が正しいのか間違っているのか、というよりその疑問を一人で背負うのがとても苦しかったのではないでしょうか。情報が監視されていることが公に認められている世界ならそれはそれで納得できたのではないかな、と思うのです。

 

 我々はみんなそれぞれの国に生きてて、多かれ少なかれその国の社会システムにのっとって生きています。だからそのシステムが多数決で決まり、少数派に我慢を強いて成り立つものであってもそれを「知っていて」生きるのと「隠されて」生きるのでは、選択に大きな差が生まれます。

 ごく一部の人間が「安全のための善き事」として舵を切っていても、その船に国民が乗り込んでいる以上、採決は取られるべきであると言っているのですね。

スノーデン(字幕版)

スノーデン(字幕版)

 

  これはものすごく大きな議題すぎて、採決にたどり着くまでは50年はかかるんじゃないですかね。というのも、やはり今情報が政府に握られているとして一般人が危機を覚えるほどの危険が日常で感じられないからなんです。法や道徳で言えばブラックですが、今はまだ知らぬが仏で済まされる程度というか、情報っていう形の無いもので安全が買えているならそれを拒否するほどの大きな悲劇が起きてないから自覚できないんですよね。。。

 でも、もしスノーデンが告白しなかったらこうやって考えることさえできなかったわけで、始まりは常に一つの疑問から産まれるわけだから、その疑問を提示してくれたスノーデンはやはり偉人だと思います