深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

【映画】台北に舞う雪~愛のために夢を捨て夢のために愛を捨てなくても両方叶う~

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≪内容≫

 新作発表直前に声が出なくなった人気歌手メイ。想いを寄せる若くして成功した音楽プロデューサーのレイに捨てられる事を恐れ、誰にも告げずに突如失踪する。とある田舎街にたどり着いたメイ。そこで孤児として成長し、健気に暮らす一人の青年モウと出会う。モウと彼を取り巻く人々に癒されながら、メイは次第に元気を取り戻し、声も出るようになっていった。過去を思うメイの気持ちを知りながら、モウは静かに想いを寄せる。しばらく、二人のおだやかな時間が流れていくが・・・ある日、レイはメイの居場所を探し出し、メイを迎えに来る。幸せそうなメイにモウは自分の気持ちを伝えることができなかった。
そしてモウの気持ちに応える勇気がなかったメイは、レイと一緒に街を去る。 歌手として再スタートをしたメイはやがてモウの優しさに気づき―。

 

溢れるジブリ感。

昨今あまり見ないボーイミーツガール。そういえば最近のラブコメってこういう全く接点のない人間が出会うの見ないな。同じ職場や同じ学校で生まれる恋じゃなくて全く別の世界が繋がる感覚。夢があるね。

 

愛と夢は両方必要

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  母親に雪が降ったら帰ってくる、と言われて街に置きざりにされたモウは街の人たちに育てられ大きくなった。モウはその恩返しとばかりに街の中であらゆる雑事を引き受けて毎日明るく元気に駆けずり回る。

 そんなモウの前に声を失った歌姫が現れる。酔っ払った彼女の介抱と話せない彼女の面倒を見る面倒事を引き受けたモウは、だんだん彼女に恋をする。

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  一方新人歌手のメイプロデューサー・レイとの関係によって傷を負う。恐らく精神的なもので声が出なくなったメイはモウの優しさに触れるうちにどんどん失った声を取り戻していく。

 しかしその傍らで失踪した自分を探しに来ないレイや事務所の人たちへの寂しさも感じていた。モウに惹かれながらも歌手としての世界への未練もあった。

 

 二人は惹かれあうけれど、一緒にいるためにはそれぞれやり残していることがあった。だから一度バイバイするのだ。

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  モウはずっとこの街で暮らすつもりだったし、メイが逃げているなら匿うことが最善だと思っていた。しかし、「人はなぜ失踪するのか」と問われたとき、失踪した人間は逃げることだけでなく探してもらいたいという寂しさも背負っていることに気付く。

 

 メイの存在は消えた母親と重なり、モウは母親を探すためこの街を出る決意をする。

  愛のために夢を捨てたり、夢のために愛を捨てたり、そんな悲しいことをしなくても信じ続ければ両方ともが自分に舞い降りてくる。純粋な内容とアジアンテイストな画面は日本人は大好きなんじゃなかろうか。パズーとシータみたいでかわいかった・・・!