
《内容》
オカルトライター・野崎のもとに相談者・田原が訪れた。最近身の回りで怪異な出来事が相次いで起きていると言う。野崎は、霊媒師の血をひくキャバ嬢・真琴とともに調査を始めるのだが、田原家に憑いている「何か」は想像をはるかに超えて強力なモノだった。エスカレートする霊的攻撃に、死傷者が続出。真琴の姉で日本最強の霊媒師・琴子の呼びかけで、日本中の霊媒師が田原家に集結し、「祓いの儀式」が始まろうとしていた…
映画ならではの迫力があったので、これは映画もありだなぁと思いました。
原作はこちら↓
災いは繰り返される
だってあんた
嘘つきだから
幸せの代名詞ともいえる家族の大黒柱である田原家に、奇妙なものが取りついた。そいつは田原自身ではなく、部下や妻や娘を狙う。
家族を守るべく田原はオカルトライターの紹介のもと、キャバ嬢・真琴に家を見てもらうが、そこにいたのは強力な霊で真琴には手に負えなかった。そこで真琴の姉である琴子が登場するのだが、やつはありとあらゆる形で田原家を襲う。理由?それは田原が嘘つきだから。
SNSで立派な父親、平和な明るい家族をアピールする田原だったが、実態は母にすべてを押し付け自分はきれいな一面を切り取り汚いことには目を背けているだけだった。無責任な父親と、何も知らない娘にいら立ちが募る母親に、娘の情緒も不安定になっていった。
田原が奴に殺された後、シングルマザーとなった田原香奈と娘・知紗の元に奴は来なかったが、再び奴がやってきた。
香奈は幻覚に悩まされ、娘を放っておいて亡き夫の親友と性的な関係に溺れるようになる。
琴子はこのすべてを招いているのは娘の知紗であると判定し、彼女を奴の場所で還そうとする。だが、知紗と長く過ごしてきた真琴はけして知紗が招いたことではないと断言する。
知紗の小さな背中に刻まれた痣は、奴との絆ではなく知紗が自分自身の存在を戒めるために行ったことだと知紗自身に聞いていたからだった。
血の惨劇を止めるべく琴子は儀式を行う。
結局のところ、知紗が呼んだというか、知紗の声に奴が共鳴した・・・というのがあっているかな?と思います。生まれてきたのに、自分たちが作ったのに、作っておいて放ったらかしだったり生んでおいて邪魔者扱い、生んでおいて殺す、生んでおいて・・・この恨みの結集が巨大な霊となり夫婦と、その近辺の人間を殺していった。
しかしそれは知紗が着火だとしても知紗は両親を殺そうなどとは思っていない。人の無意識というのはそれくらい怖いものなのだと私は思う。生霊という言葉があるくらいなのだから。
ただ愛されたい、ただ見てほしい、それだけの想いが邪悪なものと結びつくこともある。今回は真琴たちがいたから知紗はここに居れたけど、ただそれだけなのに死んでしまうなんて悲しすぎると思う。。