《内容》
宇宙に神の関与はないという説を証明することに人生を賭けた天才女性物理学者。悲惨な交通事故によって夫を失ってもなお自分の研究に没頭するあまり、謎めいた世界へと迷い込んでしまう。古くから続く科学と宗教の対立をテーマに描く衝撃のオカルト・サスペンス!
えっ怖い。
何が怖いって、神を否定する映画って駄目なんかな、って思うくらい強引な展開が怖い。触らぬ神に祟りなしとはまさにこのことでは?って感じですね。
神と悪魔と人間心理
この映画、難しいなぁ。
いつも以上に合っているかわからないけど、私の見た感じで書いていきます。
主人公の天才女性物理学者・ジニーンは神はいない、そのことを証明することに燃えています。対して夫は神を信じていました。二人には一人娘がいますが、三人で車で移動中に神について両親が口論。その最中車に突っ込まれて夫は死んでしまいます。
娘と二人になったジニーンはますます神がいないことを証明することに夢中になっていきました。娘はそんな母親を心配しますが、誰も彼女を止めることはできない。
彼女は、引退した科学者の後押しも得て賞を受賞します。神を否定することに成功したのです。
ここから彼女は神を信じる者を敵に回し、神を否定する者の仲間になります。
自分で望んでいたはずなのに、この結果が何か間違っているという疑念に囚われるジニーンは、それが疑念ではなく真実だということに気づきます。
そう、彼女は悪魔の手先として動いていただけなのです。
ですが、ここまでのことはすべて彼女の妄想か夢。
実際は、事故に遭った後彼女は眠り続けていてその夢の中で得た栄光。おそらくだけど、交通事故で一緒に死んでしまった娘の声で悪魔が魅せた幻想の世界に気づく。
正しいことが人を救うとは限らない。正しさを証明しようと躍起になると、自分が正しさにとりつかれ、本当に必要なものを失う。神や悪魔というのは精神のバロメーターの一つのようにも思えるなぁと思いました。