≪内容≫
赤ん坊を死産した夫婦は、エスターという一人の少女を養子に迎え入れた。しかし引き取ったその後、エスターの本性に気付き始めた妻のケイトは夫のジョンたちにそれを知らせようとするが、彼女の警告は聞き入れられないまま時間が過ぎていく…。出演はベラ・ファーミガ、ピーター・サースガードほか。ジャウム・コレット=セラ監督が贈る衝撃のサイコスリラー!
これ「なんか面白い映画ない?」って言われる度にオススメしてる映画です。
たまーに見た人から「いや途中で分かったし。逆に最後まで分かんなかったの?」と言われますが、私はきれーに騙されたおかげで楽しめました。
なので、フラグ探すより素直に見た方が楽しいかもしれないです。
エスターと家族
三人目の子供が死産となり、ショックを受けた妻のケイトは夫と相談して孤児を引き取ることにする。孤児院にいたエスターは他の子供たちと距離があった。一人でこもって絵を描いている。人と少し変わってる個性的な子だけど、素直で笑顔が可愛い少女だった。
二人はエスターを気に入り、エスターも二人を気に入った。
晴れて五人家族となりましたが、お兄ちゃんのダニーはエスターにお父さんをとられた ような気持ちになりエスターに対して優しくなれません。しかし末っ子で難聴を患ってるマックスは新しくできたお姉ちゃんが嬉しくてたまらない様子。
とりあえずマックスがかわいい。
顔はもちろん表情もすっごいかわいい。
エスターがダニーを責めるシーンで、「ちょっと、おにぃどーすんのよぉ」と見上げるマックス。
見てる人は思うはず。
マックスだけは死守しなければ・・・!!!と。
エスターと妻ケイト
怖い夢を見たと夫婦の寝室にやってきたエスター。(とマックス)
速攻でパパの隣を希望。でも子供ってママがいい、パパがいいってあるじゃないですか。
だけど、そのことが大きな問題へと発展していく。エスターの情緒不安定は妻のケイトとの関係にあると、カウンセラーは言う。
ケイトの主張は誰にも聞いてもらえない。いや、聞いてくれる人はいる。
だけど、答えは全てケイトの中にある、と言われてしまう。それは、彼女がアル中だった時代にあり、その時マックスが死の危険に陥ったという悲しい過去があるからだった。
ケイトにとって触られたくない過去。だけど、それがことごとくエスターによって暴かれていく。それはエスターがまだ家族になって間もないからなのか、ただ単にケイトと相性が悪いからなのか・・・決めつけることはできない・・・。
エスターが望むもの
エスターがやってきてから、子供たちは危険でいっぱい。
それは嫉妬からなのか、相性が悪いからなのか、自分だけを見てもらいたいからなのか、色々想像できるが故に、エスターがヤバいのは分かる。でもなぜ??という感情でクライマックスまで行きます。
エスター手話はマックスに会うまで知らなかったはずなのに右手で銃を持ち、左手で手話をするという鬼才っぷりを発揮。彼女の言葉運びによって子供だけでなく大人も狂っていきます。
たかが子供だと思っていた。だけど、
この娘、どこかが変だ。
エスターとずっと一緒にいたマックスは怖い思いもたくさんしたし、そういうシーンにも立ち会わざるを得ない状況に追い込まれてきました。エスターが来なければ。両親が自分たち二人兄弟で満足してくれていればこんな怖い思いをしなくてすんだのに。
だけどマックスはそんなことは言いません。ただ、その場その場を臨機応変に過ごして行きます。(マックス=エスターとは別のヤバいシックスセンスの持ち主)
この映画のいいところは、ヤバいけど、めちゃくちゃ哀しいところです。普通じゃない人間が普通の人間が持っているものを手に入れるのはすっごく難しいことなんだなぁって思いました。
そういう意味で、エスターは頑張ってる。自分が欲しいものの為に他を傷付けるのはもちろんダメなんだけど、それは普通の人間だから言えるのかな?自分がエスターのような立場だったらそんな気持ちになれるのかな?と思ったり・・・。
私は諦める人間より手に入れることを諦めない人間がどーーーしても好きなのでエスターはダメだけど憎い感情は生まれませんでした・・・。