≪内容≫
この映画は、画家ゴッホが900点以上もの絵画作品を制作した9年という短い期間-最初の油絵を描いた27歳当時から死を迎える1890年まで-の軌跡をたどるドキュメンタリーである。優れた臨場力を誇るIMAXフォーマットで初めて映しだされるゴッホの強烈な色彩と情熱の注がれた筆触は、彼の生涯をたどるこの追体験的な旅の中で新たな生命としてよみがえる。
若いときは芸術なんてほっとんど興味無かったのに、ある程度年齢を重ねたら猛烈に好きになった。たぶんですけど、昔は目に見えるものとか実際に聞こえるものしか信じられなかったんだろうと思います。
・・・成長したんだなぁ。
天才が幸せとは限らない
昔は本気で
才能があれば何も要らない。
ていうかそれがあれば友達がいなくても恋人がいなくても家族と疎遠でも全く苦ではない。逆に友達がいようが恋人がいようが家族と上手くいっていようが満たされない。
と思っていた。
何かを引き換えにその能力が貰えるなら何だって差し出せると思ってた。ファウストがメフィストフェレスと契約したみたいに。
ていうかファウストはワンチャンあってそれすら羨ましいと思ってた。
そんな風に思えてたのは、恥ずかしいけれど物事の表しか見ていなくて、そこを支えている影の部分をあまりにも上辺だけで捉えていたからだと過去を振り返ってそう思う。
昨年あたりから色々な美術館に足を運んで、そこから作品について調べたり作者について調べたりし始めました。
芸術家はよく「孤独」と言うけれど、別に好きなことやってるんだからいいじゃん、って思ってたんです。別に周りから理解されなくても好きなことがあるだけいいじゃんっていう風に。
なんだか「孤独」さえもかっこよくて。別に友達がたくさんいるわけでもなく、休みの日はほとんど一人で家に籠ってるのに寂しさを感じない(むしろ楽しい)私は、客観的には孤独な状態なんですけど、孤独を実感できなかったのです。
独りのなにが寂しいんや!みたいな・・・・
こういう言葉も、画家だけでなく芸術家なりアーティストなりの自伝とかに似たようなセリフで書かれてて、そのたびに「なにかっこいいこと言っちゃって」とか「浸ってんじゃないよ!」って思ってほんとうのほんとうに理解出来なかった。
私に才能がないのは、孤独じゃないから?
でも現状は孤独なんですけど?ていうか芸術家の方が常に恋人いるじゃん!孤独ってナニ!!??
って思ってた。ねえ誰かこの気持ち分かってほしい。よく皆寂しいとか言うけどさ、ほんとに寂しいの?それってほんとにほんと?寂しいとか言う人ほど色んな作品を仕上げる時間があるのなんで?どうやったら寂しさって分かるの?教えてtellme。
でもそれが最近ちょっとだけ腑に落ちるようになってきたんです。
状態で言えば今は全然孤独じゃないです。色んなことが上手くいってる。トラブルもない。だけど・・・ていうかだからこそ孤独っていう言葉を素直に受け入れることができたんだろうな・・・という感じの心境です。
だからといって何か特別な才能が開花したわけでもなく、逆に孤独が理解出来たら才能を渇望しなくなりました。その力の影の部分がより濃く見えてきたからだと思います。
分かるようになるとそれはそれでダムの決壊みたいに止めようもなくて、どっちが良かったんだろう?と思ったりします。あんなに孤独を理解したがってたのに。
でもそのおかげで美術館がますます楽しくなってしまった・・・。特にこういうグランジっぽい作風に猛烈に惹かれる・・・。
約40分で終わるので気軽に見れます。900点以上ってサラっと言ってるけどめちゃくちゃすごいですよね。