
≪内容≫
長澤まさみ×山田孝之×塚本高史主演で贈る、奇蹟のプリズム・ラブストーリー!強い絆で結ばれ、運命の再会を果たした幼なじみ3人の13年越しの思いを綴る。
そうそう今でこそダークサイドな役回りが多い山田孝之だけど、昔は純愛ものとか内気な男子役が多かったんだよなぁ。乱暴と待機らへんから変わったのかな。
当時は長澤まさみの魅力がいまいち分からなかったけど、最近はまさみ一強である。
ベタな恋愛が持つ力
電車男といい白夜行
といいやたら電車に縁のある男・山田孝之。鈍感で水草にしか興味がない垢ぬけない真面目な青年・遠山智史役がぴったりハマってる。男勝りだけど涙脆い女子・滝川花梨を演じる長澤まさみはヒールのせいもあるんだけど、それでもこの身長差。芸が細かい。リアル。
とにかく号泣ポイントの連続なので、電車の中では花梨が「さとし・・・」って泣くたびに、「やめろ!あれだ!これはマサラタウンのサトシなんだ!」と涙をこらえていました。・・・というくだらない前置きはさておき、この映画ベタだな~と言うくらいベタ。展開がすぐ分かるしお互いがどう思ってるのかも「ほんとはね・・・」って言われても「知ってるぅううう!」ってなるくらい筒抜け。
でも、だからこそなのかたまに見るとすっごい癒されるんですよね。
小学生のときに仲良くなった男の子のことをずーーーーーっと好きで、モデルになってもずっとその男の子といた時間を思い出していた花梨。
はたまた、小学生のときに話した夢である水草屋を開業し彼女との約束を守り続けた智史。智史の転校によってバラバラになってしまった絆は悲しい秘密をきっかけに再び強く絡まりあう。
リアルだったら"有り得ない!"って思っちゃいそうだけど、でも実はほんとのところみんな・・・ベタな純愛好きでしょ?と思ってしまう。
きっとリアルだと好きって気持より不安とか諦めとかの方が強くって思い続けるっていうのは難しいのかも知れない。
一目ぼれや吊橋効果的な恋はドラマチックなんだけど、私は保守派なせいかとにかく時間の長さっていうのが恋愛において大きなウェイトを占めます。
世の中にはたくさんの人間がいるのだから、ビビっとくることもあれば、幼い時に出会った人たちよりも素敵な人たちだってたくさんいるんだと思う。
だけど、何者かになる前や何かを手にする前の、ただの"自分"っていう時に出会った人っていうのはそれだけで特別枠に入ってしまうものです。例えその人が出会った時と変ってしまったとしても。
たぶん、そういう人を見るとその頃の自分が見えるんだろうな。全くの他人じゃなくて、少しだけ自分のエッセンスが入ってる、というか。
ずっと幸せでいてほしい。そういうやさしい気持ちになれるのがピュアな映画の恩恵。