深夜図書

書評と映画評が主な雑記ブログ。不定期に23:30更新しています。独断と偏見、ネタバレ必至ですので、お気をつけ下さいまし。なお、ブログ内の人物名は敬称略となっております。

【映画】人のセックスを笑うな~人の恋愛を他者の道徳で縛ることはできない~

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≪内容≫

19歳の美術学校生のみるめ(松山ケンイチ)。ある日、絵のモデルを20才年上の講師ユリ(永作博美)に頼まれ、その自由奔放な魅力に、吸い込まれるように恋におちた。友人の堂本(忍成修吾)に問いただされ、みるめは彼女との仲をうれしそうに告白するが、いつもつるんでいる仲間のえんちゃん(蒼井優)の顔は曇ったままだった。初恋に有頂天のみるめだったが、実はユリは結婚していた――

 

やばいww失恋した大学生にハマってるみたいになってるwww

でも好きwwww

 

恋愛の形に正解はないッ!

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これ原作を読んでたので、映画を見ようとは思ってなかったんですが、映画を見た人から「スゴイ良かった!」と聞いて。

 

美大に通うみるめ(マツケン)は、そこの代理講師としてやってきたユリに惚れるが、彼女には夫がいて・・・というなんとも暗雲漂う筋書きです。

ていうかこの映画も、マツケンの演技がうまい・・・。とくに喋り方とか行動とか、身長と顔と雰囲気でぜったいモテないわけじゃないのに、なぜかそういう雰囲気を作り出すことに成功しているなぞ。

 

さて、関係を提案したのはユリです。自宅にモデルとして誘って脱がせちゃうんです。その理由は「触りたかったから」

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みるめに片思いしているえんちゃん(蒼井優)は、年齢差とか不倫であること(浮気?)も考えて悩んでしまう。ユリはえんちゃんがみるめに恋していることを知っていて、彼女にも話しかける。この映画の面白いところは、文字に書くとどろどろしそうな三角関係なのに誰も悪いことにならないんです。

なぜかというと、引っ掻き廻してるユリが宇宙人みたいな感じだからだと思います。いい意味でアーティストというか、道徳に縛られない人間なんですね。

ユリは「触ってみたい!」という衝動のままにみるめに手を出し、自分の創作活動を重視して突然旅に出ていなくなったりする。

 

残されたみるめは好きになってしまったから寂しい。我慢もしなきゃいけなくなった。ていうかそもそも旦那がいるから一緒にはいられない。

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道徳に当てはめればユリは悪だし、みるめは可哀想。

だけど、じゃあ道徳が何のためにあるかと言われたら、他者を罰するためではない。人の恋愛を他者の道徳で縛ることはできない。

触りたいから触る、その第一歩がとてつもなくデカイんだよなぁ・・・

と思いながら見てました。

人のセックスを笑うな

人のセックスを笑うな

 

スキ!とか触りたい!っていう衝動には地位も職業も貯金額も毛髪も体系も家族構成も学歴もなんも関係ないよね。