《内容》
2001年、夏。ボストンの地元新聞“ボストン・グローブ”の新任編集局長としてマイアミからやって来たマーティ・バロン。神父による子どもへの性的虐待事件に着目すると、これを追跡調査する方針を打ち出す。地道な取材を積み重ね、次第に事件の背後に隠された巨大な疑惑の核心へと迫っていくが…。
新聞記者が世間の悪を露呈するのはミレニアムも同じ。
そして神父による性的虐待はこちらと同じ。
教会の隠蔽システムを暴け
ボストンの地元新聞“ボストン・グローブ”の新任編集局長になったマーティは記事の中で神父に虐待された事件がコラムで終わっていることに疑問を感じ、「スポットライト」というチームにもっとこの事件を掘り下げるように指示する。
スポットライトチームは改めてこの事件について調べていくと、疑惑の神父は一人だけでなくおよそ90人もいることが発覚するのだった。
実は以前から訴えられていたのだが、その証拠は教会に揉み消されている。ボストン出身ではない新任編集局長・マーティによってこの事件を改めて調べることになったが、マーティより前にこの事件に気づき、教会とこの町の隠蔽とやり方に気づいていたガラベディアン弁護士は最初はスポットライトに非協力的であったが、だんだんと彼らに教会のやり方を伝えていく。
神父に可愛がられて罠にはまるんだ
神様に嫌と言えます?
いいですか
これは肉体だけでなく精神への虐待なんです
神父に虐待されて信仰さえ奪われてしまう
ボストンの人々は教会から口止めされるだけでなく、周りの友人や信徒からも口止めを強要された。だが、この事件はボストンだけでなく、世界中で起きていたのだった。
新聞は街や権力者に屈して、都合の良い記事だけを乗せるのではなく真実を伝える。伝えること自体で何かを変えることはできないけれど、それが自分たちのすべきことなのだと語るのはマーティ。
狂ったことが当たり前の世界では異常は正常になる。そしてよそ者がきて初めて異常事態は明るみになるのだった。
もしかしてそれは自分だったかもしれない。他人事、ではない。